“最悪な契約”に菊池雄星…米メディア「すでに過払い」 複雑すぎる契約も一因に?

マリナーズの菊池雄星【写真:AP】
マリナーズの菊池雄星【写真:AP】

ベースは3年約44億4000万円、4年目以降は球団・選手双方にオプション

 ドジャースのワールドシリーズ制覇で幕を閉じた2020年のメジャーリーグ。各球団とも来季に向け、戦力の整理や補強が重要になってくる。米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」では「2021年シーズンへと向かうにあたり、各MLB球団が抱える最悪な契約」と題して記事を掲載。その中で、マリナーズの菊池雄星投手の名前が挙げられている。

 記事では、選手の活躍度や年齢、残りの契約年数などを考慮して選定したと説明。菊池については「2021年の年俸は既に過払いとなることだろう。しかし彼が今回こういった区分をされる理由がこれというわけではない」と述べ、この2年間の成績に触れた。

 菊池は今季9試合に登板して2勝4敗、防御率5.17。メジャー通算では41試合で8勝15敗、防御率5.39と結果を残せているとは言い難い。一方で記事では「彼がこの区分にたどり着く理由は、契約の仕組みにある」と複雑な契約自体も一因に挙げた。

 菊池の契約は実に複雑になっている。最大で7年総額1億900万ドル(約112億円)だが、基本となるのは2021年までの3年4300万ドル(約44億4000万円)。2022年以降は球団側が契約するか選択できるオプションがあり、望めば4年総額6600万ドル(約68億円)の契約延長ができる。一方、球団が望まなくても菊池側のオプションで2022年までは契約を延ばすことが可能で、その場合は年俸1300万ドル(約13億4000万円)となる。

 記事ではその現状を説明した上で「マリナーズは6600万ドルの契約に縛り付けられるか、あるいはローテーションに貢献できる可能性を持つ選手を失うリスクがあるということになる。特にこれから(再建により)弾みをつけ強豪へとなろうとしているチームにとっては、ちょっとした迷惑な選択肢であるわけだ」と指摘。「キクチが2021年に素晴らしい活躍ができれば、(2021年終了後の去就について)難しい決断となりえるだろう」 とまとめた。

(Full-Count編集部)

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