「俺たちとこのチームでいつまでも」 ロッテ根元が目指す“2度目の復活”

ロッテ・根元俊一【写真:編集部】
ロッテ・根元俊一【写真:編集部】

ロッテ根元、復活を期す1年に

 自身2度目の「復活」を期す1年が始まる。昨年、プロ12年目のシーズンを終えた千葉ロッテの根元俊一内野手。長らく続く不振から抜け出すことはできなかったが、10月に受けた手術からも順調に回復中。今年、主力への返り咲きを虎視眈々と狙っている。

 花咲徳栄高校と東北福祉大学で主軸として活躍した根元は、2005年の大学生・社会人ドラフトで千葉ロッテから3巡目指名を受ける。ルーキーイヤーからファームで首位打者に輝くと、3年目の2008年には1軍で本格的なブレイクを果たした。惜しくも打率3割に届かなかったが(.296)、二塁のレギュラーの座をつかみ、大きな飛躍を果たす1年とした。

 しかし、同年オフに井口資仁氏(現・千葉ロッテ監督)がメジャーリーグから日本球界に復帰し、新しくチームに加わったことで、一度はつかんだはずの定位置を手放すことに。だが、西岡剛内野手(現・阪神)が渡米したことをきっかけに遊撃に抜擢されると、2012年、再び持ち味が発揮される。リーグトップタイの40犠打、キャリアハイの9本塁打。遊撃を務めながら打率.279をマークし、レギュラー復活を印象付けた。

 続く2013年は、かつて主戦場とした二塁に再びポジションを移すことに。このシーズンも、ファウルで粘って球数を投げさせるしぶとさと、意外性のある打撃を武器に活躍。ところが翌年、クルーズが入団したことで、またしても苦闘を強いられる。2017年シーズンはチームの連敗を止めるサヨナラ打で存在感を発揮したものの、40試合で打率.220。1軍での居場所を確保しきれない状況が続いている。

 ただ、昨年は根元にとって、転機となりうる出来事が2つ起こった。まずは母校・花咲徳栄高校の夏の甲子園優勝だ。埼玉県勢としても初の栄冠。「本当に嬉しいし、励みになります」と笑顔を見せた根元。母校の大躍進に負けてはいられないだろう。また、大先輩・井口資仁氏の監督就任も、小さくはないファクターだ。間近で見てきた根元のことを、新人監督がどのように評価しているのか興味深い。

 現在34歳、今年でプロ13年目を迎える根元。ファンは「俺たちとこのチームで いつまでも」と声援を送り続けてきた。今年は打撃スタイルと同様の粘りを見せて期待に応え、再び鮮やかな復活劇を魅せることができるだろうか。

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