田中将大と全試合バッテリーを組んだ太田光 “相方”の座を掴んだ奮闘劇
課題の打撃も成長オープン戦打率.353
■楽天 6-3 巨人(オープン戦・20日・東京ドーム)
公式戦開幕を前に“マー君の相方”の座は確保した。楽天の太田光捕手は20日、田中将大投手とバッテリーを組んで巨人とのオープン戦(東京ドーム)にスタメン出場し、7回3安打1失点に抑えた。練習試合を含め田中将の実戦登板全5試合でマスクをかぶった。
「まだまだサインが1発で合わない時がある。常に合うことが良いとは限らないけれど、やはり2人の意思を統一できた方が、抑える確率は高くなると思う。相手打者のことも勉強しながら、全試合勝てるようにやっていきたい」。2月のキャンプから続いてきた田中将とのやり取りを振り返り、太田はそう語った。
実戦登板のみならず、沖縄・金武キャンプ中の2月7日に田中将が初めてブルペンに入った時も、球を受けたのは太田だった。名前は「ひかる」と読み、お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光(ひかり)とは漢字で書けば同姓同名。田中-太田の“爆問バッテリー”だと話題になったが、太田にとってはとても笑ってはいられなかった。ブルペンでも、宿舎ホテルの食事会場でも、田中将と語り合い、その投球スタイルについて理解を深めた。
それでも、オープン戦ではサインに何度も首を振られるシーンがあり、その上で田中将から「一方通行は嫌。僕もキャッチャーがどう考えているのかを知りたい。お互いに意見を出しながらやっていきたい」と主体性を求められた。プロ3年目・24歳の太田にとっては容易なことではなかった。