ホークス工藤監督、若手投手の乱調にも「悔しいと思うところから成長する」

捕手・堀内は右親指脱臼「大きなことになっていない」

　6日、ソフトバンクはヤフオクドームで西武とのオープン戦を戦い、1-3で敗れた。2番手以降で起用した若手投手がことごとく四球絡みでピンチを招いたが、工藤公康監督は「いい経験になったんじゃないかな」と前向きにとらえた。

　3回まで粘りの投球を見せた先発・中田賢一が4回にピンチを作ると、工藤監督は2番手に育成左腕の長谷川宙輝を起用。長谷川は四球で満塁とし、続く源田壮亮をラッキーなショートライナーで2死。ここで3番手に野澤佑斗を送るも、野澤は先頭に押し出し四球。4番手の加治屋蓮は1回を無失点に抑えるも、7回から登板した古谷優人は1回2/3を投げて押し出しを含む4つの四球で1失点。

　春季キャンプの終盤からアピールを続けていた若手投手を次々と使ったが、結果が残せたのは笠谷俊介だけだった。工藤監督は苦しんだ若手投手たちに諭すような口ぶりでこう語った。

　「いい経験になったんじゃないかな。打たれる時も四球を出す時もある。ただそれが向かっていっての四球なのか、いいところに投げようとしての四球なのか。反省すべきところは反省し、学ぶべきところは学んでほしい。私もそうだったが、打たれないピッチャーはいない。ボコボコにされて悔しいと思うところから成長するんだ」

　また、5回の守りでは先発マスクの育成・堀内汰門が負傷して、甲斐拓也に交代した。「最初から（堀内は）6回までと思っていたけど、ああいうことになったのでね」と指揮官。堀内は右親指の第1関節の脱臼と診断されたが、すでに関節は元に戻った状態。工藤監督は「しばらくかかるかもしれないけど、大きなことにはなってなかったから良かったです」と語った。

　これ以上捕手のケガ人は出したくないところだが、指揮官は「試合の中で使っていかないとわからないこともある。ケガを恐れていたら野球選手はできない」と、甲斐とともに谷川原健太らの若手捕手を積極的に使っていくことを示唆した。

（藤浦一都 / Kazuto Fujiura）