離脱者続出での5割ターンは及第点か、落第点か 鷹・工藤公康監督の前半戦采配は?

4位で前半戦を折り返したソフトバンク【写真:藤浦一都】
4位で前半戦を折り返したソフトバンク【写真:藤浦一都】

100通り以上のオーダーを組んだ昨季から一転した今季序盤

 今季も優勝候補の本命に挙げられていた王者・ソフトバンクが苦戦している。前半戦を終えた段階で37勝37敗14分の勝率5割。4位で前半戦を折り返すことになり、Bクラスでのターンは2013年以来、8年ぶりとなった。

 今季は球団OBの小久保裕紀ヘッドコーチが首脳陣に加わった。春季キャンプ中から工藤公康監督は野手面に関しては小久保ヘッドに一任。オーダーも小久保ヘッドコーチと打撃コーチが考え、提案してきたものを、工藤監督が最終的に確認する形で戦いを進めてきた。

 昨季は相手投手や選手の状態などにより、オーダーを頻繁に組み替え、143試合で100通りを越えるスタメンを組んだソフトバンク。良くても、悪くても固定されない日替わりオーダーには賛否ありながら、3年ぶりにリーグ優勝を果たし、4年連続の日本一にもなった。

 そんな昨季から今季は一転、序盤からオーダーを固定した試合がほとんど。変化があったとしても、わずかな部分が変わっただけで、目を引くようなものは多くなかった。チーム状況も序盤は決して悪くなく、順調に白星を積み重ねて4月23日のロッテ戦を終えた段階で貯金は今季最多の7まで伸びていた。

 だが、5月に入ると、チームの状態は下降線を描いていく。千賀を欠き、守護神の森も故障で離脱。キューバ人助っ人のデスパイネ、グラシアルも相次いで戦線を離れ、セットアッパーのモイネロもキューバ代表として五輪予選に出場するために不在となった。チームの柱がいなくなり、戦況は一進一退となった。

勝率5割となった京セラドームの試合以降、風向きに変化が…

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