不安か収穫か… 5回6失点だった巨人・菅野智之の復帰登板を首脳陣はどう見たのか?

広島戦に先発した巨人・菅野智之【写真:荒川祐史】
広島戦に先発した巨人・菅野智之【写真:荒川祐史】

宮本投手チーフコーチは悲観せず「智之の復活は必要」

■広島 11ー2 巨人(26日・東京ドーム)

 巨人・菅野智之投手が25日の広島戦(東京ドーム)に先発し、6回6安打5失点と精彩を欠いた。56日ぶりの先発、首位奪取がかかるマウンド。期待が大きかった分、ファンの落胆も大きかった。終わってみれば11失点の大敗。この日の投球をどのように見ればいいのか。楽観視しているわけではない。試合内容に当然、満足はいっていないが、宮本投手チーフコーチは「一歩一歩、いい方向に向かっている」と次戦の登板に期待を寄せた。

 初回と6回に失点しているのだが、ともに2死からの被弾だった。初回は2死一塁から鈴木誠に甘く入ったスライダーを、バックスクリーンへ運ばれ、先制2ラン。ここで切りたいところだったが、直後の坂倉に右中間に2者連続アーチ。約2か月ぶりのブランクを感じさせた。

 巨人打線も5回、押し出し四球ながら1点を返し、反撃態勢に入った。しかし、直後の6回にまたも菅野は2死一塁から菊池に2ランを浴び、顔をしかめた。先取点は与えないこと。点をもらった直後に取られてはいけない。分かっていても、ボールを操れなかった。要所を締められなかったのは、本調子ではないことを証明していた。

 勝負どころの甘さは確かにあった。だが、宮本投手コーチはすべてを理解した上で「2か月ぶりの立ち上がりを考慮しても、95球を投げられたのは、プラス材料だったと思います」と振り返った。2回以降は回を重ねるにつれ、制球よく、直球に力強さがあった。投球フォームは以前の時のようなシンプルな自然な形に戻り、感覚を掴もうとしているように見えた。

この1試合が無駄ではなかったことの証明を

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