ホークス正二塁手争いがさらに激化 ベテラン川島は3ランで猛烈アピール

ソフトバンク・川島慶三【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・川島慶三【写真:藤浦一都】

20日の中日戦、同点で迎えた9回に田島からサヨナラ3ランを放つ

 鷹の連敗を止めたのは、頼もしきベテランだった。1分けを挟んで8連敗で迎えた20日に行われた中日とのオープン戦。9回、同点に追いつき、なおも2死二、三塁のチャンスで、打席に立ったのは、34歳の川島慶三だった。 

 マウンドには、中日のクローザー田島慎二。3ボール1ストライクからの5球目、インコースへの真っ直ぐを川島は完璧に捉えた。「もう2度とない」と言うほどの打球は、打った瞬間にそれと分かる大きな当たり。左翼席中段へと飛び込み、試合に決着をつけた。 

 オープン戦2号本塁打となるサヨナラ3ラン。川島自身「オープン戦ですし」と喜びは控えめだったが、それでも3月4日の阪神戦(ヤフオクD)に勝って以降続いていた連敗をストップできたことに「試合前から『今日は勝つぞ』って言っていて、よかったです。勝ち癖をつけていかないと」とコメント。チーム全員の気持ちを代弁するように「みんな、オープン戦とはいえ、負けていいとは思ってやっていない」と力を込めた。 

 二塁手の座を争う競争が激しさを増している。この日、川島は6回に右翼フェンス直撃の適時三塁打を放つなど、3安打4打点と大暴れ。オープン戦10試合で16打数6安打2本塁打6打点、打率.375と、対左投手での起用が中心ながら結果を残し、アピールを続けている。 

 もう1人のベテラン、本多雄一はオープン戦でチームトップタイの3本塁打を放ち、打率.346を記録。打撃好調で強烈にアピールしている。若い高田知季もベテラン2人より数字は劣るものの、コンスタントに結果を残す。キャンプ中からアピールを続けてきた西田哲朗が一歩後退した感はあるが、依然ハイレベルな競争が続いている。 

 オープン戦も残すところ4試合に。1軍の登録枠を考えると、この4人のうち1人がふるい落とされることになるだろう。さらには、キャンプ終盤に急性腰痛で離脱した明石健志も復帰に向けてファームで調整を進めている。険しい鷹の二塁への道。開幕戦、そしてシーズンで数多く、その座を任されるのは一体誰になるだろうか。 

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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