和田毅は今季初登板で自己最多9奪三振に激走も…あと1死で白星ならず

勝利投手の権利まで1アウトで降板

 カブスの和田毅投手は20日(日本時間21日)、敵地でのパドレス戦で今季初先発し、4回2/3を4安打2失点と好投した。勝利投手の権利を手にする目前で降板となったが、メジャー自己最多の9奪三振と快投。走塁でも、味方の二塁打で一塁から一気に本塁まで生還する好走塁を見せた。

 カブスは初回、カストロの遊ゴロの間に1点を先制。援護をもらった和田は、初回から圧巻のピッチングを見せる。先頭のアルモンテ、ノリスをいずれも直球で見逃し三振。さらに、主砲のケンプは2球で追い込むと、91マイル(約147キロ)の直球で空振り三振に仕留めた。いきなり3者連続三振と完璧な立ち上がりとなった。

 2回はアップトンをチェンジアップで空振り三振に仕留め、これで4連続三振。続くソラルテにはセンター前ヒットを浴びたが、ギョーコはサードゴロでダブルプレーに打ち取り、またも3人で攻撃を終わらせた。

 3回も好投が続く。ミドルブルックスはスライダー、バームスは直球、そしてピッチャーのロスはスライダーで3連続の見逃し三振。ここまで7奪三振と圧巻の内容となった。

 4回は先頭のアルモンテを直球で空振り三振に仕留めるも、ノリスにはレフトへのヒットを浴びる。ケンプはライトフライに打ち取るも、アップトンには初球の直球をセンターバックスクリーンに運ばれた。痛恨の2ランを被弾。快投を続けていたが、1球で逆転を許した。

 さらに、続くソラルテには初四球を与えたが、ギョーコは直球で見逃し三振、メジャーでのキャリアハイを更新する9奪三振とした。

 5回、和田は投球ではなく足でも魅せる。先頭打者として四球を選ぶと、1死後にファウラーが一塁線を鋭い打球で破る。ライトへとボールが転がる間に和田は激走。一気に三塁を回り、ホームへと滑り込んだ。ボールはホームに返球されたが、和田は投手とは思えない鋭いスライディングを見せて間一髪セーフ。同点に追いついた。さらに、続くブライアントが犠飛で逆転に成功した。

 その裏、激走の後のマウンドとなった和田は、先頭のミドルブルックスにライト前にポトリと落ちる不運な二塁打を浴びる。さらに、バームスには死球で一、二塁。ピッチャーのロスはバント失敗で1死一、二塁となり、アルモンテはセンターフライに打ち取った。

 3-2でリード。あと1人打ち取れば勝利投手の権利を得られるところだったが、カブスの名将ジョー・マドン監督はここで交代を告げる。和田は69球、あと少しで今季初勝利というところでマウンドを降りた。ストライクは45球だった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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