新人王争いは史上稀にみる接戦 奥川、栗林、牧、佐藤輝…専門家が占う栄冠の行方は

DeNA・牧秀悟、広島・栗林良吏、ヤクルト・奥川恭伸(左から)【写真:荒川祐史】
DeNA・牧秀悟、広島・栗林良吏、ヤクルト・奥川恭伸(左から)【写真:荒川祐史】

防御率0点台の絶対的守護神VSヤクルト優勝への原動力

 今季のセ、パ両リーグの新人王争いは、いずれもレベルの高い候補者がめじろ押し。大激戦となっている。一生に1度のチャンスをモノにするのは誰か。現役時代にヤクルト、楽天で外野手として活躍し、ゴールデングラブ賞に7度輝いた野球評論家・飯田哲也氏に見解を聞いた。

 今季の新人王有資格者は異例の“大豊作”。中でも、セ・リーグでシーズンを通して活躍し、夏の東京五輪でも金メダル獲得の原動力となった広島の守護神・栗林良吏投手の成績は驚異的だ。49試合に登板し0勝1敗33セーブ、防御率0.37。48回1/3を投げて2点しか失っていないのだから、新人とは思えない(成績は15日現在、以下同)。

 一方、後半になって頭角を現してきたのが、高卒2年目のヤクルト・奥川恭伸投手である。新人王は最初の支配下登録から5年以内で、前年までの1軍登板が通算30イニング以内の投手に資格があり、奥川の昨季登板は1試合(2イニング5失点)だった。今季は中9日以上のインターバルを置く慎重な起用で結果を残し、特に8月以降は5勝1敗。ここまで9勝3敗、防御率3.02をマークしている。昨季までの2年連続最下位から一変、優勝に近づいているチームへの貢献度は高い。

「奥川の受賞は、チームの優勝が条件になると思います。優勝した上で2桁勝利なら、可能性はかなり高いのではないか。もし優勝できなかったら、栗林でしょうね」と飯田氏は展開を読む。

サイクル達成のDeNA牧、阪神佐藤輝は失速も中野や伊藤将も奮闘

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