猛打爆発の大阪桐蔭 ドラ1候補・根尾は「坂本、山田を超えるポテンシャル」
20安打14得点も確かな技術「この打線を抑えるのは難しい」
第90回記念選抜高校野球は25日、大会4日目を迎え、史上3校目の春連覇を狙う大阪桐蔭(大阪)が持ち味の強打を発揮し14-2で21世紀枠の伊万里(佐賀)を下した。先発全員安打、打者8人が複数安打を放つなど前評判通りの力を見せたV候補の一戦について、沖縄・興南高校で春夏通算6度の甲子園出場を果たし、京都大学などでも監督を務めた比屋根吉信氏(66)に解説してもらった。
大会前から優勝候補に挙がっていた大阪桐蔭だが、初回から打線が機能した。伊万里のエース・山口君は緩急を使った投球で勝負したが、それを上回る桐蔭の打線だった。このようなケースでは緩いボールを打ちにいって凡打になる場合が多いが、桐蔭の各打者は軸がブレず、センター中心に打ち返した見事な打撃だった。
特に2番・青地から5番・根尾にかけての左4枚のスイングスピードは高校生離れしていた。コースに逆らわない打撃、そしてボール球に手を出さない選球眼と全ての面でレベルが高い。この打線を抑えるのはどのチームも難しいだろう。
そしてエースの柿木も力のある球で打者を圧倒した。ただ、一つ課題を挙げるとしたら制球力。左足を踏み出した後に体が一塁側に倒れる傾向がみられた。これはボールが高めに抜ける原因の一つ。直球に力があるだけに、この部分を修正できれば、また一段とレベルが上がっていくだろう。投打にレベルが高く、春連覇の可能性は十分にある。