新庄ビッグボスが自信「力まないメンタルは作った」 選手に植え付けた準備力と対応力

日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】

20日DeNA戦では清宮がプロで初めて中堅の守備に就いた

■日本ハム 4ー1 DeNA(オープン戦・20日・札幌ドーム)

 日本ハムは20日に本拠地・札幌ドームで行われたDeNA戦に勝利し、オープン戦8勝6敗2分けと勝ち越しを決めた。開幕を目前にしたこの日も“ガラポン打線”を敢行。ポジションのシャッフルや“ファン投票打線”など、思いもよらない手を打ちまくってきた新庄剛志監督は、チーム作りに確かな手応えをにじませた。

 オープン戦を2連勝で締めくくった。勝敗に関しては「全く関係ない」と意に介さなかったが、「シーズンに入ったら、相手チームもそうだけどみんな力み出す。とにかく力を抜くことの大切さ、ベンチのムードであったり、それは作ってきたんで。よそのチームとはちょっと違う雰囲気のムードだと思う。向こうは力むところを、こっちは向こうより力まないメンタルは作ったと思います」とうなずいた。

 2月1日のキャンプインから約1か月半。選手たちは常に“何が起きるか分からない”状況を楽しんでいた。オープン戦終盤になってもメンバーは固定されず、規定打席到達者はいない。この日は途中出場した清宮が早実高時代以来となる中堅の守備に就いた。

 開幕投手は未公表。レギュラーについても「俺からしたら固定って何? 今年に限ってはガラガラ変えるって言っているから固定も何もない」と話す。誰もが毎日緊張感を持ち、試合出場への意欲を募らせてきた。

 ビッグボスは「たぶんみんな開幕に出たいという気持ち。この流れをキャンプからやってきたから。俺もあるんじゃない、って。ベンチで準備できているから代打で出しても安打が続く。いきなりだけど、準備はできている。これは大事なこと」と語る。最後の最後まで競わせ、誰が試合に出るか分からない状況をつくることで、選手らの“準備力”と“対応力”が養われた。

「(オープン戦で試したいことは)試した、試した。試しすぎやろ! 何が何だかみんな分かってないけど、俺は分かっているからね」と不敵に笑うと「いよいよ5日後? ムードはいいね」。ヤフオクドームのグラウンドに立っているメンバーは誰になるのか。“ビッグボス流”を貫いたまま、いよいよ25日に開幕を迎える。

(町田利衣 / Rie Machida)

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