新庄監督、待望の初勝利も「ドラマ欲しかった」 逆境大歓迎「弱い人間じゃない」
チームの成長を実感「選手はめちゃくちゃ嬉しいと思う。ここからですよ」
■日本ハム 6ー2 西武(31日・札幌ドーム)
日本ハムは31日、札幌ドームで行われた西武戦に6-2で勝利し、25日の開幕戦から続いていた連敗を5で止めた。今季就任した新庄剛志監督にとってはこれが初めての白星。試合後の会見では「ベンチ裏はリーグ優勝したみたいな騒ぎだったよ。この1勝はみんなのサポートがあったから取れたと思っている」と語った。
投げては、先発した立野和明投手が5回2失点で今季初勝利。打線は、2回に淺間大基外野手の右越え1号2ランで2試合連続の先制点を奪った。その後も4回に近藤健介外野手が右翼線へ適時二塁打を放つなど、効果的に加点した。4-2で迎えた7回には無死満塁から松本の右前適時打、近藤の左犠飛でダメ押し点を挙げた。
新庄監督は試合終了の瞬間、ベンチで喜びのグータッチ。ナインを迎え、ハイタッチを交わした。左手にはウイニングボールが握られ、マスク姿ながら目尻が下がってうれしそうな表情を見せた。勝利球をどうするか聞かれると「札幌ドームに飾ってもらおうかと思っている。最後の年のね」と話した。
初勝利まで6試合かかったが、感慨を問われると「全然。もう少しドラマが欲しかったくらい。負けてどう盛り返すかが好きなので。そんな弱い人間じゃないよ俺は。すごい逆境をくぐり抜けてきているから」と淡々とした表情。ビッグボス節を炸裂させた。
シーズンは始まったばかりで「勝ち負けより、今のファイターズは経験を積み重ねて成長していくチーム。選手はめちゃくちゃ嬉しいと思う。ここからですよ」と強調。サプライズだらけのビッグボスショーは、まだ序章だ。
(羽鳥慶太 / Keita Hatori)