巨人、佐々木朗希攻略のキーマンは? データから読み解く“意外”な人物の名前

巨人のグレゴリー・ポランコ、岡本和真、中島宏之(左から)【写真:荒川祐史】
巨人のグレゴリー・ポランコ、岡本和真、中島宏之(左から)【写真:荒川祐史】

佐々木朗希の軸であるストレート、フォークで高い得点貢献を示す中島宏之

 ロッテの佐々木朗希投手が3日、敵地・東京ドームで行われる巨人戦に先発する。交流戦2度目の先発マウンドで、巨人とは公式戦初対戦に。完全試合も達成した剛腕をジャイアンツ打線はどう打ち崩すか。今季のデータからキーマンを探る。

 佐々木朗希といえば、常時160キロ前後の真っ直ぐの他、フォーク、カットボール、カーブなどを操る。ただ、投球の軸はほぼ真っ直ぐとフォークの2球種。それだけでも相手打者をキリキリ舞いにさせてしまうのだから恐れ入る。では、巨人打線で真っ直ぐとフォークを得意とする打者は誰になるのだろうか。

 野球を科学的に分析するセイバーメトリクスには球種別の得点貢献を表す指標がある。巨人の打者の中で、ストレートとフォークの得点貢献に優れた選手を見ていく。セイバーメトリクスの指標で分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを基に検証した。

 巨人打線の中で、最もストレートにおける得点貢献「wFA」の数値が高いのは、グレゴリー・ポランコ外野手の9.7。メジャーで通算96本塁打を放った実績を誇る助っ人だけに、ストレートには強いということか。これに次ぐのが主砲の岡本和真内野手で「wFA」は8.5。そしてアダム・ウォーカー外野手の6.9、中島宏之内野手の4.3と続く。

 では、フォークに対してはどうか。同様にフォークにおける得点貢献を示す「wSF」で見ると、巨人でトップは丸佳浩外野手の4.8になる。これに次ぐのは、ストレートでも4番目の貢献度だった中島宏之の3.8となる。以下、吉川尚輝内野手、廣岡大志内野手、岡本和真内野手と続いていく。ストレートへの強さを見せていたポランコ、ウォーカーはフォーク系ではマイナスとなっている。

 佐々木朗の軸となる2球種どちらも大きくプラスの得点貢献を示しているのは岡本と中島の2人。ポランコ、ウォーカーのストレートへの貢献も高いが、この数字だけを見れば、中島をスタメン起用しても面白い。もちろん、佐々木朗希のストレートとフォークはどちらも球界でトップクラスの威力を誇り、打ち崩すのは至難の業。果たして巨人打線がどう立ち向かうか。注目の対戦となる。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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