窮地のAロッドにヤンキースオーナーが助け舟
オーナーはかつての英雄に門戸を閉ざさず
禁止薬物使用問題で今年の公式戦全162試合出場停止処分の決まったアレックス・ロドリゲス三塁手に対し、ヤンキースのオーナー、ハル・スタインブレナー氏が渦中のエースについて処分決定後、初めて口を開いた。地元紙ニューヨークポストが報じた。
「彼は偉大な選手だ。我々は2015年のことは考えていないし、今考えようとも思わない。今シーズンにすべてを注力している。しかし、彼がプレー可能な状態となり、怪我などコンディションの問題もなければ、彼は間違いなくチームにとっての資産となる。私を知る人間なら分かるだろうが、私は非常に客観的な考え方の持ち主だ。これはビジネスなんだ。私はチーム強化に集中している。選手はクラブにとっての資産だ。個人的な感情は持ち込まない。あとはどうなるか事態を見守るつもりだ」
MLBオーナー会議が行われているサンクチュアリ・キャメルバック・マウンテンリゾートで同氏はそう語ったという。
今季Aロッドの出場停止で年俸の大部分を支払わずに済むことになったヤンキースだが、15年から17年シーズンまで6100万ドルの契約は残されている。Aロッドは禁止薬物使用問題でヤンキースのランディ・レビン球団社長と対立し、更にはチームのトレーナー、クリストファー・アメッド氏を告訴している。球団側との深まる溝に加え、Aロッドに禁止薬物を提供していたとされるバイオジェネシス社のアンソニー・ボッシュ創立者のドキュメンタリー番組での衝撃的な暴露により、Aロッドのヤンキースのユニフォーム姿は見納めだろうという見方は日増しに強まっていたが、オーナーはかつての英雄に門戸を閉ざさなかった。
Aロッドはスポークスマンを通じ、ヤンキースの春季キャンプに参加する意向を示しているが、スタインブレナー氏は「それについて我々チームは話し合っていない。その場合はMLBに適切なアドバイスを受けなければいけないが、まだその段階ではない」と語るにとどまった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count