侍U18馬淵監督「負けていい試合はない」 1戦残し決勝L進出も手綱緩めず

侍U-18代表・馬淵史郎監督(左)【写真:川村虎大】
侍U-18代表・馬淵史郎監督(左)【写真:川村虎大】

豪州戦は10-0(5回コールド)で無傷の4連勝、次戦は1位通過かけチャイニーズ・タイペイ戦

 野球日本代表「侍ジャパン」U-18が、“猛打”でオープニングラウンド突破を決めた。「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」が12日(日本時間13日)、米フロリダ州・ブラデントンで行われ、日本はオーストラリアに10-0で5回コールド勝ち。プロ注目の1番・浅野翔吾外野手(高松商)が2安打、3番・松尾汐恩捕手(大阪桐蔭)は中越えの2点二塁打を放つなど活躍。グループリーグはチャイニーズタイペイとの一戦を残しているが馬淵史郎監督は試合後「負けていいような試合がない」と慢心はなかった。

 結果的に10-0という大勝も、初回の先制点は送りバントが絡んだものだった。1番・浅野が左前安打で出塁。2番・黒田義信外野手(九州国際大付)の犠打が相手の失策を招いた。そのバントから一塁走者の浅野は生還。馬淵監督は「やっぱり浅野が安打で出て、かき回すような展開になると今の日本のチームはすごく勢いづく」と評したように、そこから3得点。2回は打者11人の猛攻で7得点を奪うなど、試合を有利に進めた。

 フロリダ・ブラデントンの夜は雨予報だった。試合開始も悪天候でグラウンド整備に時間がかかったため、1時間遅れの現地午後8時にプレーボール。その試合開始30分後にはまた雨が降るとチームは聞いていたため、指揮官は「降雨コールドもあるな、と。先に点が欲しかったんで、ああいう形でやりました」と初回の送りバントの経緯を説明。それでも打線がつながり「タイムリーが出たので、ちょっとモヤモヤした気持ちが吹っ切れたというようなところがあったと思います」と自身も選手にも気持ちのゆとりが出てきたようだ。

 次戦はグループ1位突破をかけて、チャイニーズ・タイペイと戦う。「負けていいような試合がないんでね。とにかく今持ってる現有戦力でどこまで台湾とやれるのか。今後の試金石になるようなゲームになればいい」。もし、両チームがグループリーグを1位と2位で突破した場合、スーパーラウンドでは決勝か3位決定戦で当たる可能性もある。

「手探りで相手の様子を見るということはないです。一生懸命やった中で、いいところと課題が両方とも見えてくる。そういったゲームになればと思ってます」とスーパーラウンドでの対戦を見据えながらも、全力で全勝を目指していく。

(Full-Count編集部)

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