まさかのドラフト指名に「わ~お」 191cmに宿る“未来”…西武・羽田慎之介が得た学び

西武・羽田慎之介【写真:球団提供】西武・羽田慎之介【写真:球団提供】

2021年ドラフト4位、1年目は2軍で5試合に登板

 身長191センチの体躯は、そのまま期待の大きさを体現している。2021年ドラフト4位で西武に入団した羽田慎之介投手は、1年目の今季、2軍で5試合に登板した。1軍デビューは来季以降となったが「新しい環境にも慣れることがでました」。プロとしての一歩を踏み出し、飛躍への土台を築いた。

 西武の本拠地、埼玉・所沢市出身で、実家はベルーナドームから自転車で15分ほどの場所にある。野球が好きだった父の影響で、子どもの時から西武ファン。試合観戦にもよく訪れ、岸孝之投手(現・楽天)が好きだった。小学6年生の時にはライオンズジュニアに選出されたが、中学では思い通りにプレーができず、野球を辞めようと考えていた。

「自分は中学であまり上手くいっていませんでした。レベルも高くて、ずっと控えでしたし、他にもたくさんやりたいことがあったので、野球を辞めようと思っていました。でも、親やお世話になった方々に『高校までは続けてみたら』と言われました。甲子園という魅力的な目標もあったので、高校でも頑張ろうと思いました」

 聖地を目指し、東京・八王子学園八王子高に入学。1年からベンチ入りしたが、左肘の怪我で3年の夏は一度も登板機会がないまま、西東京大会5回戦で敗退。高校野球生活が終わった。

「温存、温存でずっと投げられず、高校最後の夏は代打での出場でした。5回戦に勝ったら投げると言っていたんですけど、その前に負けてしまった。3年の夏は投げていないし、ドラフトで指名される自信はありませんでした。大学にも興味があったので、進学も考えていました」

プロ入りで変わった意識「考えて取り組むようになりました」

 手応えのないまま迎えたドラフトだったが、幼いころからの憧れだった西武から4位指名を受けた。その時の心境を「『わーお』みたいな感じでした」と笑顔で振り返る。プロ入り後は、周りに専門的な知識がある人たちが多く、トレーニングに対しての意識が変わったという。

「いろいろな人から話を聞いたり、自分で勉強したりして、高校の時に比べて考えて取り組むようになりました。トレーニングも『自分はどこが固いからこういう投げ方になっているのか』『怪我をしないようにするには、何が大事か』など、考えながらやっています。スクワットのような簡単な動作でも、1回、1回を意識して丁寧にやるようになりました」

 1年目で見えた一番の課題は、制球面。克服に取り組みつつ、体づくりにも力を入れる一方で「枠にはまらない人になりたい」と、一風変わった目標を掲げる。

「野球のことをしっかりやるのが一番です。その上で、野球だからこうとか、この場面はこうしなきゃいけないとか、そういうところに収まらない人でありたい。野球というものに対して大きくありたい。人間性の部分を大事にしていきたいと思っています」

 壮大な夢を語る18歳は、プロの世界で確実に成長を遂げている、知識を増やした今は、過去の自分を分析できるようになった。「高校時代は自分の身長に対して、筋力が足りていなかったことが怪我に繋がったのではないかと思っています」。甲子園を目指し投げることができなかった悔しい思いは、プロのマウンドにぶつける。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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