大谷翔平の争奪戦、米はどう見ている? 資金力、ラブコール…狙う4球団の“根拠”
エンゼルス残留は新オーナー次第、ドジャースは指名打者を空けてアピール
来オフにFAを迎えるエンゼルスの大谷翔平投手を狙っている球団が、徐々に絞られてきている。地元メディアなどの報道では、エンゼルス残留をはじめ、ドジャース、メッツ、ジャイアンツとの大型契約という声がもっぱら。この4球団が狙っている根拠を、名メディアの主張から探ってみたい。
○エンゼルス
今年8月にアート・モレノオーナーが球団売却を検討していると発表され、まだ新オーナーが決まっていないことから、もっとも未知数と言えるだろう。米メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番、サム・ブラム記者は「エンゼルスに残留する唯一の可能性は、2023年チームが成功を収め、新オーナーが契約延長に巨額の資金を注ぎ込むことができる場合に限る」と予想している。
大谷は2021年の本拠地最終戦後の会見で「もっともっと楽しいというか、ヒリヒリする9月(ポストシーズン)を過ごしたいです」と発言した。加入後の5年間で一度もポストシーズンに進出できていない。来季も逃すとなると、金銭面よりも勝利を優先して移籍に踏み切る可能性も。今オフも積極的に補強を進めており、勝てるチームを作れるのかどうかにも注目が集まっている。
○ドジャース
サイレントでラブコールを送っている不気味な存在だ。今オフには指名打者としてベテランのJD・マルティネスを1年契約で獲得し、来オフには再び指名打者の枠が空く動きを見せた。他にも先発のノア・シンダガードを1年契約で獲得したくらいで、大物の争奪戦に参戦していない。トレバー・バウアーの出場停止問題に揺れ、身動きを取れなかったというのが本音かもしれないが、資金的な余裕を残している。
米ヤフースポーツは、野球専門シンクタンク「ベースボール・プロスペクタス」のザック・クライザー氏の記事を「ドジャースの静かな今オフは、来年ショウヘイ・オオタニが最優先事項であることの表れ」との見出しで伝えている。さらに「オオタニをトレードで獲得する準備をしておかなければならない」とも。エンゼルスの戦況やマルティネスの活躍次第では、シーズン中にトレードを仕掛ける可能性も考えられるということだ。