安泰は浅村だけ…大物にも定位置剥奪の危機 楽天、補強が引き起こす“地殻変動”

楽天・鈴木大地(左)と西川遥輝【写真:荒川祐史】
楽天・鈴木大地(左)と西川遥輝【写真:荒川祐史】

マイケル・フランコは主に三塁…阿部寿樹は一、二、三塁&左翼をこなす

 今季は69勝71敗3分けで4位に終わった楽天。5月10日時点で最大貯金「18」を重ねながら失速し、クライマックスシリーズにも進出できなかった。10年ぶりVへ、今オフは実績ある涌井秀章を放出して中日から阿部寿樹を迎え入れ、新外国人としてメジャー130本塁打を誇るマイケル・フランコを獲得した。これらの補強により、“しわ寄せ”を受ける選手も出てきそうだ。

 今季中日で133試合に出場した阿部は二塁で73試合、三塁で56試合、一塁で10試合、左翼で7試合に出場。楽天でもユーティリティの働きが期待されている。また、新外国人のフランコはメジャー130本塁打を誇り、主に三塁を守る。

 フランコがDHで、阿部が一塁のパターンや、阿部が二塁に回り、浅村栄斗が西武時代に経験している一塁に入るパターンもあるだろう。こうした布陣になれば、10年連続で規定打席をクリアし通算1398安打をマーク、今季は一塁で78試合に出場した鈴木大地が煽りを受ける。フランコが三塁に入れば、今季三塁で63試合に出場した茂木栄五郎にも影響が及ぶことになる。

 茂木が遊撃に回り、小深田大翔や山崎剛が“玉突き”で定位置を剥奪される可能性もある。また、今季は故障に泣いたクリス・ギッテンスやベテランの銀次も巻き返しを期している。安泰なのは主砲の浅村だけで、楽天の内野陣は過去に例がないほど激しい争いが展開されそうだ。

 阿部は今季、左翼で7試合に先発出場した。楽天に今季加入した西川遥輝は108試合出場のうち、左翼で89試合に出場したが、打率.218と低迷した。相手投手によっては阿部が左翼に回る可能性も十分にありそう。実績ある2選手の加入は、楽天に大きな変化をもたらしそうだ。

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