370億円男の一方で“無職”も…WBCオランダ代表の「格差問題」 大会も職探しの場に

カブスからFAとなっているアンドレルトン・シモンズ(左)とパドレスと契約したザンダー・ボガーツ【写真:Getty Images】
カブスからFAとなっているアンドレルトン・シモンズ(左)とパドレスと契約したザンダー・ボガーツ【写真:Getty Images】

370億円のボガーツが注目される一方、新天地の決まらない選手も

 3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場するオランダ代表の一部メンバーが10日明らかになった。王立野球・ソフトボール協会が公式Webサイトで発表した。このオフに11年総額2億8000万ドル(約370億円)という巨額でパドレス入りしたザンダー・ボガーツら超一流メジャーリーガーが名を連ねる中、ここまで契約がかなわず“求職中”の選手も。WBCがリクルートの場となる選手も現れそうだ。

 協会が一部を明らかにしたメンバーには、元ソフトバンクのウラディミール・バレンティン外野手の名も。その他にメジャーでプレーしてきた選手が多く並んでいる。ボガーツの他にも、昨季ナ・リーグで最多セーブを記録したケンリー・ジャンセン投手もリスト入りしている。まだ50人が残る予備リストのため、最終メンバーの30人に絞り込まれる際には変動も予測されるが、手ごわいチームとなりそうだ。

 ただ、このメンバーには、ここまで新天地が決まらず、新たなチームを探している選手も多い。元エンゼルスのアンドレルトン・シモンズ内野手は昨年カブスで34試合出場、打率.173に終わると8月には放出された。

 ヤンキースなどでプレーし、2021年まで6年連続で2桁本塁打を記録していたディディ・グレゴリアス内野手も、昨季フィリーズでは63試合でわずか1本塁打、打率.210に終わり、8月に放出されている。2人は米全国紙「USAトゥデイ」が公開している87人のFA選手ランキング、米メディア「スポルティング・ニュース」が公開する89人のFAランキングではいずれも選外となっており、新天地探しも決して容易ではない。大会前の決定も危ぶまれる状況だ。

 オランダは大会の1次ラウンドでプールAに入り、台湾やキューバ、イタリアと戦う。2013年、2017年と4強入りしているオランダにとっても厳しい相手だ。もしここまでFAの状態が続いていれば、自らの“食い扶持”をかけて戦う選手が、チームに大きな活力をもたらすかもしれない。

(Full-Count編集部)

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