最強チーム続々誕生の一方で…カナダ代表の「ジレンマ」 昨季20発男も不参加濃厚に

ガーディアンズのジョシュ・ネイラー【写真:Getty Images】
ガーディアンズのジョシュ・ネイラー【写真:Getty Images】

ガーディアンズのジョシュ・ネイラー、WBC出場は「おそらく、ない」

 ガーディアンズのジョシュ・ネイラー内野手が、3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のカナダ代表としてプレーしないことが濃厚となった。地元メディア「クリーブランド.com」は、2021年に骨折した右足首が回復途上であることなどを理由に「(出場することは)おそらく、ない」と明かしたことを伝えた。

 ジョシュ・ネイラーは昨季、122試合に出場して20本塁打。本塁打後に投手を“挑発”するような揺りかごパフォーマンスを見せて非難を浴びたこともあった。21日(日本時間22日)に行われたガーディアンズのファンフェスティバルで「今はまだシーズンに向けて確実に(怪我が)完治するように心掛けている段階。もちろんカナダ代表としてプレーしたいが、自分としてはそうすることが賢明な判断かは分からない。もし大会中にどこかを傷めたりすれば、ガーディアンズの助けにならない。今年もまたこのチームでフルシーズン出場したい」と話したという。

 一方で、弟のボー・ネイラー捕手は、カナダ代表に選ばれれば出場することを示唆したそうで、ジョシュ・ネイラーも「次回のWBCでは弟のボーと一番下の弟(マイルズ)と共にカナダを代表する機会に恵まれることを願う」と話した。

 カナダメディア「スポーツネット」は、ネイラーの負傷を報じ「見え始めたWBC代表ロースターに関する疑問」と投げかけた。「ネイラーのジレンマは、代表チームのジレンマでもある。(カナダは)才能ある選手が多い野球が盛んな国ではあるが、野球につきものの(体の)消耗に耐えうるほど選手層は厚くない。その上選手たちが代表チームで出場するには、所属チームと代表チームとの駆け引きのバランスを取らなければならない」とみている。

 左肩の大手術から回復中のジョーイ・ボットも出場を望んでいるが、回復が間に合っても、代表チーム入りは困難とみられている。さらに2013年大会でカナダ代表として米国戦に先発し、今オフにカブスと4年6800万ドル(約88億1000万円)でFA契約したジェイムソン・タイヨンも出場しない。元オールスター選手でブレーブスの右腕マイク・ソロカは、2度右アキレス腱を断裂してこの3年間ほぼ出場できていない状態。「本人は“これまで以上に”WBC出場を望んでいるが、当然のことだが出場はできない」と指摘した。

 1次ラウンドでは米国、メキシコ、コロンビア、イギリスと対戦するカナダ代表。やる気はあってもメンバーがそろわないジレンマに陥っている。

(Full-Count編集部)

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