日本ハムが交流戦白星発進で4連勝 投打かみ合った試合運びで巨人に土

日本ハムのニック・マルティネス【写真:石川加奈子】
日本ハムのニック・マルティネス【写真:石川加奈子】

先発マルティネスが完投目前で降板も5勝目

 交流戦に入っても、勢いは健在だった。日本ハムが29日、巨人に5-3と快勝し4連勝を飾った。先発のマルティネスが9回途中3失点の好投で5勝目を挙げた。

 今季4度目の完投は目前で消えたが、それでも先発投手として役割を果たした。「厳しい場面の登板にしてしまったけれど、抑えてくれてよかった」。9回無死1塁からの登板となった守護神のトンキンをねぎらった。

 試合は両軍合わせて5本塁打の打撃戦。初回1死一塁、近藤健介が左翼へ2ランを放って先制すると、巨人は3回2死から坂本勇人がバックスクリーン左へソロ。ともにリーグで打率.350という好成績を残す2人がアーチで見せ場を作った。巨人は亀井善行、ゲレーロにも一発が飛び出したが、試合を決める一打は7回から生まれた。2死二塁から西川遥輝が右中間へ2ラン。鋭い弾道でスタンドへ突き刺さると、先発の山口俊はショックのあまりグラブで顏を覆った。

 昨年はリーグ5位。投打の柱だった大谷翔平が抜け、下馬評は高くなかったチームだが、気付けば昨年覇者・ソフトバンクの上位で、西武と首位争いを繰り広げている。突出する成績を残している選手は少ないが、防御率1位の上沢直之、そしてこの日勝利したマルティネスが先発陣を引っ張り、近藤以外の3割打者はいないものの、すでに10本塁打を放っている恐怖の2番・大田泰示、この日豪快な一撃を放った西川など、若い野手陣の存在も大きいだろう。

 またこの日、2軍からもうれしいニュースが入った。打撃不振で前日の28日に2軍落ちしたドラフト1位の清宮幸太郎がイースタンの西武戦で2本塁打を含む5打数4安打5打点と大暴れ。「結果は良かった。できるだけ早く(1軍に)行けるといいけど、1日1日を無駄にせず、やっていければいい」と、まずは2軍で結果を出していく考えだ。1軍では1本塁打を放ったものの打率.179。ファームからの出直しとなった形だが、腐らずにしっかりと結果を残してみせた。

 交流戦初戦はパ・リーグが5勝1敗といきなり近年の強さを見せつけた。ペナントレースのカギを握るとされている18試合。短期間ではあるが、この3週間の各チームの戦いぶりにも注目していきたい。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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