真価問われる“ブレーク翌年” 防御率10点台、打率1割台と苦戦も…分かれる明暗

ヤクルト・長岡秀樹、阪神・湯浅京己、中日・岡林勇希(左から)【写真:荒川祐史、中戸川知世、小林靖】
ヤクルト・長岡秀樹、阪神・湯浅京己、中日・岡林勇希(左から)【写真:荒川祐史、中戸川知世、小林靖】

セ新人王の大勢は4試合で1H1S、防御率0.00と変わらぬ安定感

 プロ野球は開幕から3週間が過ぎた。昨季ブレークした選手にとって、翌シーズンは“2年目のジンクス”と呼ばれる言葉があり鬼門ともいわれるが、どんな滑り出しとなっているのだろうか。(数字は20日時点)

 昨季37セーブを挙げてセ・リーグ新人王に輝いた巨人・大勢投手は、3月には野球日本代表「侍ジャパン」の一員としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一も経験。今季はここまで4試合に登板して1ホールド1セーブ、防御率0.00と変わらない安定感だ。同じく昨季大ブレークして侍ジャパン入りしたオリックス・宇田川優希投手も、7登板で防御率1.50と頼もしい。

 ソフトバンク・藤井皓哉投手は、育成から昨季開幕前に支配下登録をつかみ55試合に登板。今季は先発に転向し、2試合で2勝、防御率0.00と役割が変わっても変わらぬ活躍ぶりを見せている。また高卒3年目だった昨季、161安打を放って最多安打のタイトルを獲得した中日・岡林勇希外野手は、全15試合で打率.258となっている。

 一方で、苦しんでいる選手も多い。こちらも侍ジャパンで昨季の最優秀中継ぎの阪神・湯浅京己投手は、7試合に登板して防御率0.00も16日に出場選手登録を外れた。パ・リーグ新人王の西武・水上由伸投手は、2試合で無失点ながら3四球と本調子にはほど遠く、10日に抹消された。昨季44試合に登板して防御率0.61と日本一に貢献したオリックス・阿部翔太投手は、4試合で防御率10.80と不安定だ。

 高卒3年目にして遊撃部門のゴールデングラブ賞を獲得したヤクルト・長岡秀樹内野手は、背番号「7」に変更して挑む今季、全16試合に先発出場しているものの打率.154と苦戦。また盗塁王と外野手部門のゴールデングラブ賞に輝いたロッテ・高部瑛斗外野手は、3月に右肩甲下筋肉離れと診断されて離脱。まだ1軍出場はない。とはいえ、シーズンはまだ始まったばかり。ブレーク翌年に迎える真価が問われるシーズンに注目だ。

(Full-Count編集部)

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