日本人唯一の“生き残り”平野佳寿 指揮官が語る上原浩治との共通点とは…

16試合連続無失点となる好救援を見せたダイヤモンドバックス・平野佳寿【写真:Getty Images】
16試合連続無失点となる好救援を見せたダイヤモンドバックス・平野佳寿【写真:Getty Images】

日本人投手に怪我続出の中、唯一の“生き残り”として大車輪の活躍

 今季からダイヤモンドバックスに加入した平野佳寿投手が好調だ。今季はここまで31試合に投げて2勝0敗12ホールド、防御率1.61という圧倒的な成績。5月5日アストロズ戦で失点して以来、16試合連続無失点と大車輪の活躍を見せる。日本人メジャーリーガーが相次いで故障する中、唯一のメジャー“生き残り”にもなった。

 試合ではブラッドリー、ボックスバーガーと形成する勝利の方程式の一角を担うと同時に、失点危機のワンポイント登板を命ぜられても見事に火消し。就任2年目のトーリ・ロブロ監督は「どんな場面にヨシを投入しても仕事を果たしてくれる自信がある」と、早くも大きな信頼を寄せる。

 オリックスでは2010年から中継ぎに転向し、ブルペンのスペシャリストとして頭角を現した。2011年には43ホールドを挙げて最優秀中継ぎ投手賞を獲得。クローザー襲名2年目の2014年には40セーブで最多セーブ王となった。直球とスプリット主体の配球で打者を翻弄する姿は、海を渡ったアメリカでも変わらない。

 マウンド上に上がると表情1つ変えることなく、テンポよくアウトを重ねる。かつてヤクルトでプレーした経験を持つロブロ監督は、その平野の姿を「コウジはよく似ている」と話す。コウジとは、今季から巨人に復帰した上原浩治のことだ。

 2013年から4シーズンにわたり、レッドソックスでベンチコーチを務めた指揮官は、レギュラーシーズンはもちろん、プレーオフ、そしてワールドシリーズの大舞台で躍動する上原の姿を間近に見てきた。速球は時速88マイル(約142キロ)ほどだが、切れ味抜群のスプリットで並み居る強打者をなで斬りにした。そして今、同じくスプリットと速球を駆使しながらマウンド上で躍動する平野の姿が、当時の上原を思い出させるという。

ロブロ監督が考えるリリーバーに一番必要な資質とは…

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