「日本は米国と違って」 異国でも柔軟な対応…巨人左腕に漂うジャパニーズドリーム
6回96球無失点 続投意欲も原監督「バトンを渡そう」
■巨人 3ー0 西武(13日・東京ドーム)
巨人は13日、本拠地・東京ドームで行われた西武戦に3-0で零封勝ち。DeNAと並んで交流戦首位タイの座をキープし、セ・リーグでは18日ぶりにAクラスの3位に浮上した。怪我から復帰し2か月ぶりに先発したヨアンデル・メンデス投手が来日初勝利を挙げ、さらなる上昇のキーマンとなりそうだ。
パワーアップして戻ってきた。先発のメンデスは毎回走者を許しながら、三塁までは踏ませない。球威のあるストレートを軸にスライダー、チェンジアップ、カーブを交え、相手打者を翻弄。「真っすぐと、左打者に対するツーシームが良かった」と振り返ったように、左打者の内角を突くツーシームも効果的だった。
6回96球無失点で降板したが、3点リードの6回2死一塁で平沼を左飛に打ち取ったラストボールは、自己最速タイの151キロを計測。まだ余力があり、その裏の攻撃で打席へ向かおうとしたほどだった。代打を送った原辰徳監督は「私は復帰1戦目ということで、100球いかないくらいでちょうどいいなと思っていたのですが、打席に立とうとしていたので、なんだ、そんなに行きたいのかという会話の中で、今日に関してはバトンを渡そうと、私の意思を伝えたということです」と意欲あふれる助っ人の姿勢に目を細めた。
来日1年目で開幕ローテ入りを果たしたメンデス。初先発となった4月5日のDeNA戦では敗戦投手になったものの、6回途中2失点と上々の出来。同12日の阪神戦も6回1失点に抑えていたが、試合中に右太もも二頭筋筋損傷を起こした。1軍復帰まで2か月を要したが、原監督は「春先とは違った強さを感じました。怪我の功名とは言いたくないけれども、正しく時間を使っていたという感じがしますね」と評した。メンデス自身「怪我をしたことによって体力、柔軟性を鍛える期間になった。さらにいい状態で1軍に戻って来られた。マイナスがプラスにつながった」とうなずいた。