エ軍新加入選手が叶えた“夢” 「憧れていた場所」で衝撃再会…トレードが生んだ物語

エンゼルスのマイク・トラウト(左)とランダル・グリチック【写真:ロイター】
エンゼルスのマイク・トラウト(左)とランダル・グリチック【写真:ロイター】

グリチックとトラウトは“ルームメート”だった

 エンゼルスにトレードで新加入したランダル・グリチック外野手は、マイク・トラウト外野手と“同期入団”だった。同じ1991年生まれの31歳が今夏に“再会”。かつては“ルームメート”でもあったという。

 グリチックは2009年のMLBドラフト1巡目(全体24位)でエンゼルス指名された。トラウトは2009年MLBドラフト1巡目(全体25位)でエンゼルスから指名を受けた。かつてグリチックが「トラウトは明るい選手」と表現すれば、トラウトは「お互い刺激し合うことができた」と話していたこともある。

 ブルージェイズの地元放送局「スポーツネット」は2018年に「2人は、いかにして互いを刺激し合ってMLBにのぼり詰めたか?」と題して、記事を紹介している。トラウトがメジャー通算1000試合出場を達成したとき、U-18代表チームの選考キャンプに参加したことを思い出して、苦笑いを浮かべた。今では想像もできないことだが、トラウトは“落選”していたのだった。

 同時に、グリチックも選考から漏れていた。当時から有望株だった2人は、この瞬間から“絆”が芽生えていたのだった。その後にドラフト指名され、グリチックは「エンゼルスがトラウトに興味を持っていることは分かっていた。僕が先に指名されたんだけど、彼が僕のすぐ後に指名されて一緒にプレーできることを願っていた。そうしたら……。それが現実になった。そして、僕らは数シーズン一緒にプレーしたんだ」と胸中を明かしていた。

 トラウトは「ルーキーリーグで僕らはルームメートだった。グリチックは速球を見逃さなかったし、まだ若かったのにパワーが凄かった。お互い刺激し合って、メジャーに這い上がってきたんだ」と語っていた。

 今回の移籍で、グリチックは「夢」を1つ叶えた。「アナハイムは、マイナーリーグで過ごした5年間、憧れていた場所なんだ。いつかここでプレーしたいと思ってた。ここに来れば、トラウトや、僕がここにいたころに知り合ったコーチやスタッフに会える。それは間違いなくクールことだよ」。描いた青写真に映る自分たちに、胸を張った。

(Full-Count編集部)

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