広島、データ重視が裏目「楽に投げさせてしまった」 天敵に快投許した“甲子園の罠”

広島・新井貴浩監督【写真:荒川祐史】
広島・新井貴浩監督【写真:荒川祐史】

首位・阪神との天王山でカード負け越し、左腕・大竹に今季5敗目を喫する

■阪神 5ー1 広島(9日・甲子園)

 広島は9日、甲子園で行われた阪神戦に1-5で敗れ、痛恨の3連敗を喫した。奇跡の逆転優勝を目指すも敵地・甲子園では6連敗となり、首位とのゲーム差は「10」。相手先発・大竹に対し左打者を並べた打線が機能しなかった。野球評論家の新井宏昌氏は「プレッシャーをかける打者がいないため、逆に楽に投げさせてしまった」と分析した。

 またしても“天敵”にやられた。阪神・大竹の前に凡打を積み重ね6回まで無得点。7回に相手のミスから2死二塁の好機を作り田中の左前適時打で1点を返すのがやっとだった。これで今季は大竹に対し6試合で0勝5敗。投手を除けばスタメン8人中7人の左打者を揃えるオーダーも不発に終わった。

 大竹は右打者に対しての被打率は.222だが、左打者には.292と苦手にしている。前日のオーダーから堂林、デビットソンがベンチスタートとなったが新井氏は「データ上は左打者がよく打っている。ただ、甲子園は浜風があり左打者は不利。一発や長打でプレッシャーをかける打者がいなかった」と、指摘した。

 打線は大竹が降板した7回途中までに14のゴロアウトを数え、フライアウトはわずか2つ。抜群の制球力と緩急を武器にする左腕に対し、この日は放った5安打は全て単打。打線は秋山と西川が復帰したが、本調子には程遠く得点力は上がっていないのが現状だ。

「過去の名投手たちは『率が悪くても一発のある打者は怖い』とよく口にしていた。今日の投球を見ても、どんどんストライクを取りにくる。丁寧に低めに投げ、単打ならOK。力で抑える投手ではないので、大竹にとっては楽な展開になったのではないでしょうか」

 このまま広島が2位を死守し、ポストシーズンを見据えた際の舞台は甲子園が濃厚。「データ以上にプレッシャーを与えることも必要。もちろん、レギュラークラスを外す必要はない。広島はここから秋山、西川がどこまで本来の状態に戻せるかがカギになるでしょう」。ここまで、ビジターでは2勝9敗1分。10日の第3戦がリーグ戦では最後の甲子園、何とか意地を見せたいところだ。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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