エ軍の負傷者続出は必然か…前日70球も「今日もいけます」 連投を止めない首脳陣

エンゼルスのカーソン・フルマー【写真:Getty Images】
エンゼルスのカーソン・フルマー【写真:Getty Images】

9回から救援したフルマーは前日70球「投げられます。毎日いけます」

■レンジャーズ 5ー1 エンゼルス(日本時間26日・アナハイム)

 かなりビックリした。エンゼルスのカーソン・フルマー投手が25日(日本時間26日)の本拠地・レンジャーズ戦の9回から救援して1回無安打無失点と好投。結果だけを見れば上々だが、どうも理解できなかったのが、前日24日(同25日)の敵地・ツインズ戦で70球を投じての2連投だったことだ。

 右腕フルマーはメジャー7年目の29歳。今季は傘下3Aソルトレークで0勝2敗、防御率5.27だったが、24日(同25日)にメジャー昇格した。前日は3回から救援して4回4安打3失点。70球を投じており、普通に考えれば、この日は休養だった。なぜ、そんな状況で2連投させたのか。試合後、ネビン監督が舞台裏を明かした。

「今はそういうチーム状態だ。試合前、彼は『今日もいける。いけます』と言い続けていた。メジャー歴も長い。『機会をいただき、ありがとうございます。投げられます。毎日いけます』という感じだ」

「試合が進むにつれて、そうだなあ、という感じになってきた。大事なイニングで、気合が入っているのが見て取れた。我々にとっては、かなり良かった」

 なんとしてもメジャーでチャンスをつかみたい。そんな志願登板だったとはいえ、本当に投げさせるべきだったか。今季は大谷翔平投手が「休める試合はないと思う」と志願出場を続け、結果的に右肘内側側副靱帯の損傷と右脇腹痛で戦線離脱。マイク・トラウト外野手も左手首痛を再発させて今季終了となった。

 ネビン監督は選手の声に耳を傾ける熱血漢。選手の覇気を感じての采配とも言えるが、ここまで首脳陣は止めないものなのか。チームは16人が負傷者リスト入りし、この日は先発左腕サンドバルも右脇腹の張りで緊急降板。負傷者続出が必然のようにも感じてしまう。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY