38HR105打点でも“並以下”の選手 14年前に起きた衝撃の矛盾に「伝説的だ」

アスレチックス時代のアダム・ダン【写真:Getty Images】
アスレチックス時代のアダム・ダン【写真:Getty Images】

2009年のアダム・ダン、38本塁打105打点も…WARの指標ではマイナス値

 データ分析が発達した野球界で、選手の貢献度を表す「WAR」という指標がある。1年間でその選手がいくつの勝利に貢献したかを示す数値で、選手を比較する際などによく使われる。今季のエンゼルス・大谷翔平投手は両リーグトップの10.0を記録した。打撃、走塁、守備を総合的に評価する指標というだけあって、多く本塁打を打ったとしても数値が高くなるわけではない。

 その典型例が、アダム・ダン外野手だ。三振が非常に多く打率は低いが、四球は多く、当たれば本塁打となるような“ロマン砲”である。米データ分析会社「コーディファイ・ベースボール」はX(旧ツイッター)で、ダンの2009年の成績に注目。当時はナショナルズに在籍し、159試合で打率はキャリアハイの.267、38本塁打105打点を記録したが、WARは「-0.4」とマイナス値を記録した。(データはBaseball Reference参照)

 ダンは打撃こそ魅力だが、走塁と守備は苦手としており、キャリアでは一塁、左翼、指名打者での出場が主だった。同ポジションはWARに評価されづらいポジションであることに加え、走塁も得意としておらず2009年からは3年連続で盗塁ゼロだった。

 同年のダンは、打撃面を評価する「Offensive WAR」では4.0をマークも、守備面の「Defensive WAR」は-5.2と非常に低い数値が出ているため、総合的なWARでは-0.4となったのだった。

「コーディファイ・ベースボール」のXの投稿には、「伝説的だ」「ホームランか三振か」「笑えるね。彼がひどい野手だったからだ」「スラッガーとしては史上最高の1人」「俺がこれまで見た中で守備が最も酷い選手」などとコメントが寄せられていた。

(Full-Count編集部)

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