通算100勝を達成したロッテ涌井の素顔 エースが見せる細やかな気配り

マリーンズ移籍2年目、チームメートへの気遣いが目立つ涌井

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ロッテ・涌井秀章(2015年石垣春季キャンプにて)【写真:長谷川美帆】

 7月24日の楽天戦に先発したロッテの涌井秀章は、8回途中2失点で今季7勝目を挙げ、史上132人目となる通算100勝を達成した。

 試合後に花束を受け取ると、「調子はあまり良くなかったので、とにかく低め低めで打たせて、野手を信頼して投げました」と自らの投球を振り返った。
プロ初勝利は西武時代の2005年6月。11年目で到達した記録だった。

 マリーンズに移籍して2年目を迎える。涌井はチームメートへの心遣いが目立つ選手だ。

 例えば、今年から新加入した韓国出身のイ・デウン。今では笑顔でチームに溶け込んでいるが、その陰には涌井の細やかな気配りが存在していた。

 今年2月の石垣春季キャンプでのことだった。陸上競技場では涌井を筆頭に、唐川侑己、藤岡貴裕、石川歩、イ・デウンら投手陣がシャトルランに取り組んでいた。

 入団したばかりの投手が、マリーンズのキャンプのランニング量の多さに驚かされるのはよくある話だ。途中、イ・デウンが1人で大きく遅れをとった場面があった。すると、涌井は他の選手と並んで走り込みを続けながら、折り返し地点に到達した数秒間で「大丈夫?」と気遣う声をかけていた。

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