国内FA権は「すごく悩みました」 同僚との接触避けたオフ…繰り返した家族との相談

契約更改交渉に臨んだDeNA・戸柱恭孝【写真:湯浅大】
契約更改交渉に臨んだDeNA・戸柱恭孝【写真:湯浅大】

FA行使せずに残留を選択「このチームで優勝したい。チームメートも好き」

 今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せず、DeNAに残留することを表明した戸柱恭孝捕手が11日、横浜市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、来季から4年契約でサイン。金額は「今の年俸(4000万円)よりすごくアップした」と詳細は明かさなかったが、「このチームで優勝したい思い強い。チームメートも好きですし」と意気込みを語った。

「今はスッキリしましたけど、すごく悩みました」と家族とは話し合いを繰り返し、このオフはチームメートとの接触も極力避けていた中、交渉の席で球団側からの「レギュラーとして頑張れ。若い選手、見本となるように頑張れ」との言葉が響いたという。横浜の街でもファンから「残ってください」との声がけには「温かかったです。意外というか嬉しかった」と笑顔をみせた。

「若い選手も出てきている。僕自身も負けていられない。またもう一度主戦で出るような気持ちは絶対に持ちながら、若い子にもしっかりアドバイスをしていかないといけない立場でもあるので、いろんな面でチームのプラスになれるよう全力でやっていきたいと思います」

 オフには駒大時代の3学年後輩で、2015年のドラフトで同期入団となったエースの今永と数回食事に出かけたという。すでにポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を表明している左腕は「優勝できなかったのが心残りです」と会うたびに話していたという。「1番彼とバッテリーを組んでいた」と特別な思い入れを持つ戸柱は「彼はできなかったので、来年(優勝を)達成して昇太に『お前がいなくなったから達成できた』と言おうかなと思います。冗談ですからうまく書いてくださいよ!」。愛情あふれるエールを送りつつ、自らも奮い立たせていた。

(湯浅大 / Dai Yuasa)

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