山川移籍で狙う“新4番”…ドラ1大砲が欲する率向上 心がけるシンプルな意識

西武・渡部健人【写真:湯浅大】
西武・渡部健人【写真:湯浅大】

西武・渡部健人は“率”の上昇を目指し、熱心に打ち込んでいる

 4年目を迎えた西武・渡部健人内野手が10日、埼玉・所沢市の球団施設で自主トレを行った。シーズンへの意気込みも語り、「4番打者」定着への強い思いを示した。

 連日のように室内練習場でピッチングマシンを相手に、熱心に打ち込む姿がある。体重115キロの「よくばり君」は、オフのテーマとして「特にはないんですけど、とにかく振っています。多く振り込もうということですね」と語った。昨季は開幕1軍は逃したが、5月下旬に1軍に昇格。夏場に足の違和感で1か月ほどチームを離れたが、自己最多の57試合に出場し、そのうち35試合は4番でスタメン。6本塁打25打点をマークした。

 課題は“率”だという。「(捉える)確率があまり良くないので、率を残さないといけないと思います。その中でも長打率(.375)も良くないので、今年こそはそこを上げていけたらと思います。捉えることができたら、長打率も自然と上がっていくと思います」と頷いた。

 入団当初から同じ巨漢タイプの山川穂高内野手からはバットを譲り受けたり、助言を得たりするなど面倒を見てもらっていた。その兄貴分は昨年12月にソフトバンクへ移籍。特に惜別の挨拶の言葉は交わさなかったが「とにかく甘いところを設定して強くする、というのは自分の中に残っています」と山川からの金言を胸に飛躍を誓う。

「ミスショットもするとは思うけど、自分が描いているコースに来たら強く振る、というシンプルなこと。それができて去年は途中から良くなりました」

 これからは山川とは同じリーグのライバル球団として対戦する。それでも、よくばり君は「そこは特に意識しないですね」とサラリ。成長した姿を見せるということにおいても「その辺も考えないようにします。自分がやるべきことをやるだけですね」。打席内で余計な思考は削ぎ落とし、対戦投手に集中する、という思いのようだ。

 その渡部がきっぱり言い切ったのは打順のこと。4番について「なんとかそこで打てるようにアピールしたい。しっかりバットに当てる。自分のスイングをすれば、打球は飛んでいくので、そこは意識したいと思います」と元ドラ1の大砲は4番定着を強く見据えていた。

(湯浅大 / Dai Yuasa)

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