大谷&山本ダブル獲りの裏側 編成トップ決意も…主砲は疑心暗鬼「どうやって」

ドジャース・大谷翔平(左)と山本由伸【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平(左)と山本由伸【写真:ロイター】

ド軍主砲フリーマン「ショウヘイとヤマモトを獲りにいく計画だと」

 ドジャースのフレディ・フリーマン内野手が大谷翔平、山本由伸両投手の争奪戦の裏側を語った。3日(日本時間4日)にドジャースタジアムで行われたファンフェスタに出席。大谷は10年総額7億ドル(約1039億2000万円)のメジャー史上最高額で、山本は12年総額3億2500万ドル(約482億5000万円)の大型契約。2人合わせて10億2500万ドル(約1521億7000万円)を要する大補強だったが、昨年の終戦後にアンドリュー・フリードマン編成本部長から日本選手のダブル獲りの方針を聞かされていたという。

 昨季はまさかの地区シリーズ3連敗で敗退。その1週間後だった。「アンドリューがショウヘイとヤマモトを獲りにいく計画だと言ったんだ」。大谷は当初からメジャー史上最高額の大型契約が予想され、山本もFA市場でトップクラスの評価を受けていた。とんでもない資金がかかることは容易に想像できた。フリーマンは「どうやって全部やってのけるのかは分からなかった」と振り返る。

 まずは大谷を10年総額7億ドルで契約。レイズからトレード獲得したタイラー・グラスノーとは5年1億3650万ドル(約202億7000万円)で契約延長し、山本も獲得してみせた。「(大谷獲得後に)みんなが『これはかなりのお金だ。今後はどうしたらいいのだろう』と思っただろう。そしたらヤマモトにグラスノーに、どんどん選手が入ってきた。僕らはただリラックスして笑顔でいた」。選手にとっても、ただただ驚きでしかなかったようだ。

 2013年から11年続けてポストシーズンに進出。ただ、プレーオフでは勝ち切れず、この期間でワールドシリーズを制したのは2020年の1度だ。大谷、山本のダブル獲りは球団フロントが見せた決意の表れと言える。「2人とも狙いにいくのが彼らの方向性だった。プランB、Cもあったのは間違いないだろうが。僕は『それがうまくいくといいね』という感じだった。うまくいったから、今年はいい一年を送れることを願うよ」。球団フロントが敢行した超大型補強を4年ぶり世界一へのモチベーションに変えていく。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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