松井秀喜氏が宮崎入り「目標は優勝しかない」 10日から巨人臨時コーチ「全員気になります」
巨人の4番・岡本和、背番号「55」を引き継ぐ秋広らが対面心待ち
巨人の宮崎キャンプで6年ぶりに臨時コーチを務める松井秀喜氏(ヤンキースGM付特別アドバイザー)が9日、宮崎入りした。10日から13日まで4日間指導に当たり、11日の“御前紅白戦”を観戦する予定。「私が4、5日見たからといって大きな変化はないと思いますが、ジャイアンツの目標は優勝しかない。何か選手の背中を押せる、ちょっとした刺激になればいいと思う」と話した。
巨人は昨年2年連続のBクラスに沈み、通算17年間指揮を執った原辰徳前監督が辞任。松井氏にとっては巨人で最後の2年間に同じユニホームを着てプレーした阿部慎之助監督が就任した。松井氏としては、新たに指揮を執る後輩のために、一肌脱ぎたい気持ちもあるだろう。
松井氏は「私にテーマはない。選手個々に何か、こういう考え方もあるんだよ、というもの、今までにない視点みたいなものを提供できたらと思います」と話した。気になる選手を問われると「全員気になります。日本のキャンプをじっくり見るのは、こういう機会しかないので、全ての選手をしっかり見たいです」と語った。
阿部監督は松井氏の来訪を前に「素晴らしい教材が来る。こちらから聞けば絶対に答えてくださると思う。いい意味で、どんどん使ってほしい」と選手たちの背中を押していた。巨人の4番の後継者として成長著しく、昨年も3度目の本塁打王に輝いた岡本和真内野手、松井氏が付けた背番号「55」を引き継いでいる身長200センチ、21歳の成長株・秋広優人内野手らが、対面を心待ちにしていた。阪神から新加入のカイル・ケラー投手は子どもの頃、松井氏が活躍していたヤンキースの大ファンだったという。
松井氏が巨人の春季キャンプで臨時コーチを務めるのは2018年以来6年ぶり4度目。前回は、キャンプ中にサンマリンスタジアム宮崎で行われた「ジャイアンツVSホークスOB戦」にも出場し、長嶋茂雄氏、王貞治氏、2020年に亡くなった野村克也氏らとともにプレーした。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)