山本由伸は大谷翔平を「頼っていない」 欠場でも示した実力…指揮官が感じた“独り立ち”

ダイヤモンドバックス戦に先発したドジャース・山本由伸【写真:Getty Images】
ダイヤモンドバックス戦に先発したドジャース・山本由伸【写真:Getty Images】

敵地・ダイヤモンドバックス戦で6回無失点で3勝目…大谷イジリも

■ドジャース 8ー0 Dバックス(日本時間2日・フェニックス)

 ドジャース・山本由伸投手は1日(日本時間2日)、敵地・ダイヤモンドバックス戦で6回5安打無失点、5奪三振で3勝目を挙げた。この日、大谷翔平投手が今季初欠場。山本は試合後、「僕が投げる時には打ってほしいなと思います」とはにかんだが、デーブ・ロバーツ監督は「ヨシは自立した男だ」と成長を実感していた。

 打線は開幕から33試合目にして初めて“ベッタニマン”が解消された。山本は初回の投球練習でピッチクロック違反を取られ、試合開始前に1ボールを宣告されるスタート。それでも落ち着いて、初回を無失点で抑えると、そのまま6回まで三塁を踏ませなかった。

 春季キャンプから山本のロッカーは大谷の隣。メジャー1年目の25歳に、球団は同郷の先輩からのサポートを受けられるような体制を作った。山本もチームに馴染むだけではなく、30日(同5月1日)のダイヤモンドバックス戦前には、元ヤクルトのスコット・マクガフ投手に自ら挨拶。園田芳大通訳を介さずにコミュニケーションをとっていた。

 ロバーツ監督も山本は大谷に「それほど頼っていない」と明かす。「彼はショウヘイがいなくても、コミュニケーションをとっている姿を見るし、その逆もしかりだ。そして、彼らが一緒に過ごしている姿を見かける」と絶賛する。

相棒バーンズに米記者が珍質問「あなたが日本語をもっと話すようになったの?」

 さらにバッテリーを組んだオースティン・バーンズ捕手も「登板する度に、彼がやりたいことをわかってきた気がするし、MLBの舞台でどうアウトを奪えるかわかってきた」と息が合ってきたことを感じていた。

 地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」のドジャース番、ビル・プランケット記者がバーンズに「あなたが日本語をもっと話すようになったの? それとも彼(山本)がもっと英語を喋るようになったの?」と珍質問。バーンズも笑っていたが、「彼がもっと英語を喋るようになった、かな。でも、まだ模索しているよ!」。うまく連携は取れているようだ。

 3月21日の韓国・ソウルでの初登板は初回に5失点を喫し、KOされた。ほろ苦いデビューから1か月が過ぎ、45.00だった防御率はついに2点台にまで下がった。山本自身も「しっかり落ち着いて、自分のピッチングをできるようになっている」と自己分析する。日本時代の姿が戻ってくる日も、そう遠くないだろう。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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