大谷翔平の“豹変”にド軍コーチも衝撃「グッドだ」 負ければ終戦…ベンチで見せた新たな顔

ドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】
ドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】

MLB7年目で初のポストシーズン「チームを鼓舞するような感情はいいんじゃないか」

 ドジャース・大谷翔平投手が初のポストシーズンで新たな一面を見せている。9日(日本時間10日)のパドレスとの地区シリーズ第4戦では珍しく怒りの様子も。レギュラーシーズン中に見せなかった“激情”を、この短期決戦で見せている。

 3勝先勝のヒリヒリする地区シリーズ。とにかく気持ちを前面に出す大谷が目立っている。9日(同10日)の第4戦で2回に右前適時打を放った際には雄叫びを上げながら一塁へ。ベース上での「オレイ!」との叫びは、バックネット後方の5階席に位置する記者席にも響くほどだった。

 短期決戦モードを象徴するのが4回の本塁憤死後だった。テオスカー・ヘルナンデスの三塁線への打球で二塁から本塁突入したが、打球が三塁塁審の腕に当たるハプニング。本塁でタッチアウトとなり、ベンチに戻った後には声を張り上げて激怒した。ストレングス&コンディショニング担当でありながら、ムードメーカーでもあるトラヴィス・スミスコーチは、大谷の激情が与えるチームへの好影響を口にした。

「ショウヘイが感情を出すことはチームの助けになっている。あまり感情を出す選手じゃないから、グッドなことだと思うよ。どれぐらい影響を与えているか分からない。正直、プレーで与える影響の方が大きいから」

 ポストシーズンはメジャー7年目で初出場。だが、緊張している様子などは微塵も感じさせない。負ければ終戦の大一番は11日(同12日)も続く。この日の会見で、大谷は「相手にリスペクトを持ちつつ、チームを鼓舞するような感情はいいんじゃないかと」と話した。

 運命の第5戦を翌日に控えた10日(同11日)、大谷はグラウンドでの練習には出てこなかった。室内で調整したと見られる。ドジャースのクラブハウス内の電光掲示板には伝説の名プレーヤー、故コービー・ブライアントの名セリフが映し出されていた。

「JOB’S NOT FINISHED KOBE BRYANT」。仕事はまだ終わっていない。大谷が本能むき出しで勝ち切る姿を見てみたい。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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