判明した大谷翔平の異常さ 類似例は存在も…極端な数値に米メディア困惑「最も奇妙」

ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

「ジ・アスレチック」が大谷の“異常”なPS成績を検証

 ドジャース・大谷翔平は今ポストシーズンを通じて、走者ありの場面では8打数6安打の打率.750を記録している一方、走者なしでは19打数0安打となっている。米メディアは、いかに“特殊”な事例なのかについて検証したようだ。

 米スポーツ専門メディアの「ジ・アスレチック」は15日(日本時間16日)、「メッツの満塁弾フィーバー、ドジャースの連続無失点イニング、最新の大谷の異常値:NLCSの奇妙でワイルドな話題」と題した記事を寄稿。その中で、大谷の状況別成績について分析した。

 同メディアは「私たちは、ショウヘイ・オオタニがこの文明の歴史において誰もやったことがないことをやるのに慣れている」としながらも「だがこのポストシーズンでの彼のショウタイムは、そのキャリアの中で最も奇妙でワイルドなバージョンかもしれない」。このように述べて、大谷の“極端”な成績に触れた。

 ここまでのプレーオフ7試合で、大谷は走者を置いた場面では8打数6安打の打率.750であることから「これはいいように見える」。しかし、走者なしの場面で19打数無安打であることに「これは……ええっと、非常に奇妙でワイルドだ」と伝えた。

走者なしで19の0は過去に52選手いたが…

 同メディアはこの“現象”がいかに珍しいものであるか独自に調査した。スタッツ社のサム・ホブランド氏によれば、ポストシーズンにおいて走者なしで19の0を経験しているのは52人。「その顔ぶれはそうそうたるものだった。アーロン・ジャッジからアダム・ウェインライトまで、そしてウェイド・ボッグスからマーティン・マルドナードまで。そして他にもたくさんいた」と報告している。

 ところが「その集団が同時期に走者ありでどうだったかを調べてみたところ、オオタニっぽい性質だった選手は1人もいなかったといっておこう」と報告。「その52人のうち19人は、走者をおいて打率.200未満だった。そしてその他20名は、走者を置いて打率が2割台だった。なので、走者なしで最悪だった選手のほぼ全員が、走者ありのときも同様にひどかったということになる」。走者の有無に関わらず不振だった打者が多いことを示した。

 しかし、大谷の現在の成績に“酷似”した成績を残していた選手が1人いたという。2015年のロイヤルズに所属していたロレンゾ・ケイン外野手で、走者なしは20打数無安打だったが、走者ありで18打数9安打の打率.500の成績を残したという。この年、ロイヤルズは30年ぶり2度目のワールドシリーズ制覇を果たした。

 同メディアは、走者ありの場面でケインの打率.500に対し、大谷が同.750であることに言及。「彼はケインの走者ありの打率を.250上回っている。なので私たちはここでもまた、スタッツシートのさらにもう一つの部門で、すでに分かっていたことを学んだ」と記し、“結論”を出した。「そこにショウヘイ・オオタニがいて……そして、野球を一度でもしたことがあるその他大勢がいるのだ」。大谷が“特別”な存在あることを再認識していた。

(Full-Count編集部)

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