努力で叶えた夢「ビビッときたんです」 「難しい環境」でも…演じる“作品”

BsGravityのU-KIさん【写真:北野正樹】
BsGravityのU-KIさん【写真:北野正樹】

「BsGravity」連載…第14回は「U-KI」

 オリックスの球団公式ダンス&ヴォーカルユニットは結成11年目を迎える。今季は新たな“挑戦”をスタートさせ、「BsGravity(ビーズグラビティ)」として躍動。メンバーは「BsGirls」9人と「BsGuys」5人の男女混成14人でスタジアムを熱く沸かせた。第14回はパフォーマーを務める「U-KI」に話を聞いた。

 作品への情熱が深い。「完成品がどうとかじゃなくて。何かを自分たちで作るっていうのが好きなんです」。U-KIがこだわるのは「手作り」の部分だった。

「ダメージジーンズを作ることが好きですね。裏側にバンダナを切って縫い合わせる。見たことのない形を作るのが好きなんです。いつからというのは覚えていませんけど……物心がついたタイミングからですかね」

 ハンドメイドの良さを知っている。「僕は自分のキャラクターを大事にしています。例えば、服もそう。着る服を自分でリメイクして作ったり。個性を大切にしています。靴が好きで、1度買ったら、靴紐は通し直しますね」。豊かな感性でメンバーと交流を図る。

「12球団の中で歌って踊るのはオリックスだけ。そこに魅力を感じた」

「ものづくり」と「音楽作品」は似ているという。「ダンスをずっと習っていました。趣味の延長線上で。韓国の音楽が好きだったりするんで、そのダンスを真似してましたね。あの頃は本当に自己満足で。やっぱり、人前に立ちたいという夢があったんですよね」。ファンあっての「作品」なのだと理解した。

 直感を大切にする。「今、12球団の中で歌って踊るのはオリックスだけ。そこに魅力を感じたんです。チアって女性のイメージがある中で、男性にも募集がかかった。それを見た瞬間に『うわ、もうこれだ』という感覚になりました。ビビッときたんです」。繊細なセンサーが反応した。

 加入後は「やっぱり、最初はプレッシャーもありました」と明かす。「少なからず、10年間は女性だけが活動してきたグループなので。男性が入ることは難しい環境でもあったとは思うんです。だけど、その中でも応援してくださる方がすごく多くなってきた。調子としては右肩上がりなんじゃないかなと思っています」。

 大観衆の中で「作品」を演じる。「いい意味で責任感を感じてパフォーマンスに挑めていますね。ずっと京セラドームで踊ることに憧れていたので、達成感だったり、誇りに思います」。堂々と胸を張る。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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