痛がる韓国選手に即謝罪「怪我をしてほしくない」 防ぎたかったラフプレー…侍26歳の思い
7回の二塁打で韓国選手と激しく交錯、牧は即謝罪した
野球日本代表「侍ジャパン」は15日、「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」のオープニングラウンド、グループB・韓国戦で逆転勝ちし、初戦から2連勝発進した。逆転、再逆転の激しいシーソーゲームとなったが、試合終盤に心温まるシーンがあった。
森下の左中間1号2ランで突き放した後の7回2死。牧が左翼フェンスに直撃する一打で二塁を狙った。二塁へ勢いをつけてスライディングした牧と二塁手シン・ミンジェが激しく交錯。セーフになった牧だったが、すぐに駆け寄って声を掛け、韓国ベンチへ救護を呼びかけた。
牧は5回に逆転2点打を放つなどヒーローに。ただ、報道陣から交錯シーンについて問われると、笑顔は一変、申し訳なさそうな表情を浮かべた。
「止まることができず、向こうの選手の足に自分のスパイクの歯がいってしまったので。謝りました。ああいうプレーで怪我をしてほしくなかったので」
26歳と若いが、世界一奪回した昨春のWBCから侍ジャパンの常連に。それでも、試合中の、各国の応援スタイルは新鮮に感じるようだ。「日本にはない雰囲気。その雰囲気を楽しみながらできたと思います。初めて聞く応援で、独特で新しいなと思って聞いていました」。何よりも楽しんでいる国際大会。だからこそ水を差すラフプレーは防ぎたかった。
16日は地元のチャイニーズ・タイペイ戦。勝てば決勝ラウンド進出が大きく近づく。「盛り上がりがすごい。雰囲気に飲まれないように、自分たちのチームジャパンの野球をやりたいと思います」と目を輝かせていた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)