わずか2年で退団も…熱望するNPB復帰「チャンスがあれば」 元ハム助っ人が明かす日本愛
ドミニカ共和国代表のアルカンタラ…日本戦前に清宮らと交流
悔しい2年間だったが、再び日本でプレーできることを願っている。昨季まで日本ハムでプレーしたアリスメンディ・アルカンタラ内野手は18日、「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」のドミニカ共和国代表として野球日本代表「侍ジャパン」戦に出場。試合前にはかつてのチームメート、清宮幸太郎内野手(日本ハム)らと交流し、「とてもエキサイティングな時間だった」と笑顔を見せた。
小雨が降り頻る中、清宮、五十幡、北山ら日本ハムナインとともに談笑。アルカンタラは16日の韓国戦で1試合2本塁打をマーク。「コウタロウが『パワーちょうだい、パワーちょうだい』って言ってきたんだ」と嬉しそうに笑う。今季はメキシカンリーグでプレーしていたが、「また会えて嬉しかった」と喜んだ。
アルカンタラは18歳の2008年オフにカブスとマイナー契約。2014年にはメジャーで10本塁打をマークしたが、その後はマイナーやメキシカンリーグを転々とした。節目の30歳を迎えた2021年オフに日本行きを決断。「新しいことに挑戦したかった。日本の文化は本当に素晴らしいと聞いていたから。人々はとても礼儀正しいし、野球も違う」。日本ハムと契約を結んだ。
日本では2年間で138試合に出場し打率.207と苦戦した。1年目こそ14本塁打を放ったが、打率は.209と低迷。翌年も4本塁打10打点、打率.204と対応できず、オフに自由契約となった。「なんて言えばいいか難しいけど……。日本の野球はミスは少なくて、アグレッシブで一貫性がある。とてもハードで、他の国以上にプレーに集中しなければならなかった」。悔しい思いで日本を去った。
日本ハムでは期待に応える成績は残せなかったが、アルカンタラ自身にとってはいい経験になった。「チームメートがこれがいいとか、これを楽しめばいいとか教えてくれたんだ」。1番の思い出は2022年4月24日、本拠地・ソフトバンク戦の左右両打席本塁打。「あれはとても良い思い出だよ」と今でも鮮明に覚えている。
他にも寿司、焼肉、ラーメンと日本食を満喫するなど、文化にも馴染んだ。「たくさんのところに行けたわけではないけど、日本での日々は全てが特別だった」と感謝する。「これはビジネスだけど、チャンスがあれば日本に戻りたいと思っている。もしどこかが欲しいと思ってくれるなら喜んで行くよ」。今大会では打率.417、2本塁打、長打率.917と存在感を示した。再びプレーする日を心待ちにする。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)