楽天28歳が76年ぶり記録更新…「刺殺」とはどんなプレー? 「補殺」との違いを解説

楽天・辰己涼介【写真:小林靖】
楽天・辰己涼介【写真:小林靖】

楽天・辰己は2024年、外野手のシーズン刺殺数のNPB記録を76年ぶりに更新

 楽天・辰己涼介外野手は2024年10月8日の日本ハム戦で、外野手のシーズン刺殺数のNPB記録を76年ぶりに更新。最終的にシーズン397刺殺を記録した。そもそも「刺殺」とは何なのか。「補殺」との違いを解説する。

 28歳の辰己がNPB記録を樹立した「刺殺」とは、守備選手がフライやライナーを捕球してアウトにしたり、送球を受けて打者や走者をアウトにしたりすること。走者に直接タッチしてアウトにした場合にも記録される。また、投手が三振を奪った際には捕球した捕手に「刺殺1」がつく。

 外野手の場合は、フライやライナーを直接捕球しアウトにすることがほとんどだ。三井ゴールデン・グラブ賞を4年連続で受賞している辰己は守備範囲が広いことから多くの刺殺をマークしたといえる。

「補殺」は、守備選手が間接的にアウトにすること。例えば、二塁手がゴロをさばき、一塁に投げてアウトになった場合、二塁手に「補殺1」がつき、一塁ベースを踏んで送球を受けた一塁手に「刺殺1」がつく。投手が三振を奪った時には補殺はつかないが、ショートバウンドなどの投球を捕手が処理し、一塁に走る走者をアウトにした場合は捕手に「補殺1」、一塁手に「刺殺1」が記録される。

 外野手の補殺は、日本ハム・万波中正外野手の“レーザービーム”返球の例がわかりやすいだろう。万波が今季記録した11補殺は両リーグトップだ。外野手が好返球でアウトにする時や、捕手が盗塁を阻止するときに「走者を刺した」という表現が使われることから、刺殺と補殺を逆に覚えてしまっている人も多いかもしれない。“補”殺の漢字の意味から「アウトの成立を補助する」と覚えておくといいだろう。

(「パ・リーグ インサイト」山本理絵)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY