「低賃金」を主張する水原被告、米検察が反論「裏付けがない」 合法賭博は16年前が最後

水原一平被告【写真:ロイター】
水原一平被告【写真:ロイター】

米検察、長年のギャンブル依存を示す証拠はない

 米連邦検察は30日(日本時間31日)、ドジャース・大谷翔平投手の元通訳で銀行詐欺罪などに問われている水原一平被告に対しての法廷文書を提出。水原被告の「巨額のギャンブル負債を返済するためにオオタニからの資金を盗んだ」とする主張に異議を唱えた。

 米検察は23日(同24日)、大谷への賠償金として1697万ドル(約26億円)と4年9か月の禁固刑を求めた。一方で水原被告の弁護士は情状酌量を求めて裁判所に申立書を提出しており、「深刻なギャンブル依存症」などを理由に禁錮1年6月の減刑を求めた。また、大谷の通訳を務めていた際は「24時間いつでも対応可能」な状態で働いており、「著しく低賃金だった」と主張した。

 米検察はこの日、水原被告の主張に反論。「被告が雇った心理学者への自己弁護的で裏付けのない発言」以外に、長年のギャンブル依存を示す証拠はないと述べた。「すべての被告は判決時に反省の意を示す。しかし、裁判所が判断すべきなのは、被告が本当に反省しているのか、それとも単に捕まったことを悔いているだけなのかという点だ」と主張した。

 検察側の調査によると、水原被告が過去に合法的なギャンブルをしていた証拠は「ごくわずか」しかなく、全米30以上のカジノを調査した結果、「2008年の週末にミラージュ・カジノで200ドルを使った記録」が唯一の公的な証拠だったという。

 水原被告は賭博の胴元とされるマシュー・ボウヤー容疑者と2021年に知り合い、少なくとも1万9000回に渡って違法賭博を行った。大谷の銀行口座から約1660万ドル(約25億円)を不正送金などを行った罪に問われており、量刑は2月6日(同7日)に言い渡される予定。

(Full-Count編集部)

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