現代野球で「100盗塁は余裕」 “イチロー級”天才野手が断言、即脱落もにじむプライド
通算WAR68.4、622盗塁のロフトン氏は2013年、殿堂資格1年目で選考対象外
インディアンス(現ガーディアンズ)などで活躍したケニー・ロフトン氏は通算打率.299、出塁率.372、2428安打、622盗塁をマーク。現代野球で評価される勝利貢献度WARは68.4を記録し、殿堂入りしたイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)の60.0を上回ったが資格初年で落選した。自身の盗塁数最高記録は75個。それでも現代野球なら「100回は余裕、簡単だよ」と主張している。
ロフトン氏は1992年から5年連続盗塁王を獲得したほか、1993年からゴールドグラブに4度輝き、1994年から6年連続でオールスターに選出された。通算盗塁数もイチロー氏の509盗塁を上回る。2007年に現役引退し、2013年に殿堂入り資格を得たが、得票率わずか3.2%にとどまって資格を失った。同氏は22日(日本時間23日)に米メディア「FOXニュース」で掲載されたインタビューで「私の活躍は認められなかった。なんとなく悲しいよ」と語っている。
同氏は27日(同28日)には米メディア「ジョムボーイ・メディア」のポッドキャスト番組「クリス・ローズ・ローテーション」に出演。牽制の回数が制限(1打席の間に2回まで。3回目までにアウトにできなかった場合はボークが宣告されて走者が進塁)され、盗塁成功率が高まった現行ルールで何盗塁できるか問われると、「100回は余裕、簡単だよ」と言い切った。
その理由について「私は出塁能力があるから。盗塁するには、出塁しなくてはならない」と説明。さらに自身の現役時代、走者を背負った投手が足を高く上げるフォームをやめ始めていたと振り返り「彼ら(対戦投手)がクイックを始めたときも、私は盗塁していた。私が出塁すると、みんながスライドステップ、クイックピッチをやっていた。私はそれに適応しなければならなかったし、その段階でも盗塁に取り組まなければならなかった。それでもうまくいったよ」。
1987年に109盗塁を記録したビンス・コールマン氏(カージナルス)を最後に、メジャーでは100盗塁以上は生まれていない。昨年のメジャー最多盗塁はエリー・デラクルーズ内野手(レッズ)の69。果たして、盗塁有利の現代において再び100の大台が誕生することがあるだろうか。
(Full-Count編集部)