5年間で昇格ゼロ…2軍暮らしは「仕方ない現実」 戦力外に呆然も、新天地で目指す舞台

オリックス・遠藤成【写真:北野正樹】
オリックス・遠藤成【写真:北野正樹】

オリックス育成・遠藤、戦力外は「悔しいというか、呆然というか…」

 理想を追い求める姿勢は、ユニホームの色が異なっても変わらない。オリックス育成・遠藤成内野手は、今オフに阪神から戦力外通告を受けた。拾ってもらった新天地は「みんな話しやすい感じがある。優しい雰囲気だなと感じています」と挨拶周りを終えた。

 遠藤は東海大相模高から2019年ドラフト4位で阪神に入団。昨季は2軍で自己最多126試合に出場し、打率.262ながらリーグ1位の出塁率.392と持ち前の選球眼を発揮した。ただ、層の厚い1軍に呼ばれず、5年間で1度も1軍出場はできなかった。

「行けるぞっていう気持ちは芽生えていました。考えて野球ができるようになっていた。打席でも1球ずつ、冷静に対応できるようになっていました。視野の広さを持つことができてきていた感覚はあります」

 だからこそ、戦力外を通達された時の気持ちが忘れられない。「悔しいというか、呆然というか……。『え?』という感じではありました。でも、それは仕方ない現実でした」。育成契約の打診をもらったオリックスに、すぐに返事した。

 今オフは師匠・吉田正尚外野手(レッドソックス)との合同自主トレには参戦せず。高校、阪神時代の“先輩”である森下翔太外野手を頼った。

「体の勉強をいろいろと。どうすればいいのか。筋肉の使い方を主に勉強してきました。森下さんはボディースイング。体でしっかりスイングできている。そこのアドバイスをもらいながら取り組みました。体の使い方がうまいです。タイプは違いますけど、参考にしています」

 新天地で狙うは、早期の支配下選手登録。高卒6年目で初の1軍舞台を経験し、大暴れしてみせる。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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