腰の故障で出遅れるも、終盤戦に復活
オリックスの山下舜平大投手が、日本一奪還に向けクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージの初戦登板に臨む。
「日本一は目指すべきところ。与えられたポジションで、チームが勝つために投げたいと思います」。CSを前に山下が、笑顔で声を弾ませた。
5年目の今季、3月7日の巨人とのオープン戦(京セラドーム)で腰の違和感のため途中降板。2023年9月、2024年オフの腰椎分離症以来、3度目の腰の故障だったが、7月9日の練習試合で実戦復帰すると、尻上がりに調子を上げ、8月中の1軍復帰も視野に入れるほどの回復ぶりを示した。
山下の表情が明るいのには、訳がある。球速のアップだ。8月中旬のウエスタン・リーグでの登板から、プレート板を踏む位置を変えたことで「5キロはアップしましたね」という。「誰かは言えないのですが、ある方からLINEが届いて『こっちから投げてみたら』と。(試行錯誤がしやすい)ファームで調整中だったので、試したんです」と明かす。
それまでの一塁側から、三塁側へのプレート板の踏み変え。腰の不安が解消されたことと、メカニカル的な力のロスがなくなったことの相乗効果で、ストレートの平均球速もアップした。「2キロくらいは上がりました。試合の中で上がり下がりはあるのですが、ちょっと落としても154キロ。下がることがないというか、下が上がってきたという感じ。景色が変わりました」という。
「けがをしないようなバランスの良い、自分に合った投げ方をすれば、最大限のパフォーマンスを発揮することができると思います。平均球速は155キロ後半ですが、まだまだでしょう。まだ出るかなという感覚は自分の中であるので、そこをより引き出すだけです。維持しようとは思ってないので」。下剋上に向け、チームに勢いをつけるピッチングを披露するつもりだ。
〇北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者一期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)