ド軍ナインも複雑な心境…“知っていた”フィリーズ24歳の弱点 コーチが明かした「問題」

試合に敗れベンチで呆然とするフィリーズのオリオン・カーカリング【写真:ロイター】
試合に敗れベンチで呆然とするフィリーズのオリオン・カーカリング【写真:ロイター】

知っていたカーカリングの送球難

 ドジャースには情報があった。9日(日本時間10日)、本拠地・フィリーズとの地区シリーズ第4戦にサヨナラ勝ちし、リーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。試合を決めたのは相手右腕カーカリングの失策だった。

 同点の延長11回2死満塁。パヘスが放った打球はどん詰まりの投手ゴロだった。ただ、投手のカーカリングが本塁へ送球したものが悪送球に。キム・ヘソンがサヨナラのホームを踏んだ。

 試合後、ドジャースナインは勝利に喜びながらも複雑な心境だった。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のドジャース番ファビアン・アルダヤ記者によると、ドジャースのスカウティングレポートにはカーカリングの送球難が記されていた。

 一塁コーチのクリス・ウッドワード氏は「彼が塁に投げることに問題を抱えていたことは、チームとして分かっていた」と語った。ドジャースはカーカリングが一塁にほとんど牽制を試みなかったことに気づいていたという。

 ナインも心境を語った。パヘスは「彼が本塁に投げるのを見た。そしてその時思ったんだ、いや、彼はこれで試合そのものを棒に振ったんだ、ってね」と語った。また、マックス・マンシー内野手は「延長戦に入ると、特に守備側は心臓がドキドキしてくるんだ。それで打球がピッチャーに返ってくると、投手はとにかく投球に集中してるから、まさか自分のところにボールが来るなんて思っていないんだよ」と同情した。

 他にも「プレッシャーをかけ続ける。そして、彼らはあの(場面で)プレーを決めなかった」と語ったのはウィル・スミス捕手。24歳の右腕には重すぎる現実だった。

(Full-Count編集部)

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