硬式経験4年、異色の右腕が6回零封 指揮官は期待「早く大黒柱になって」
橘田監督が「秘密兵器」と呼ぶ右腕・谷山
第8回WBSC女子野球ワールドカップが22日(日本時間23日)、米国フロリダのUSSSAスペース・コースト・コンプレックスで開幕。侍ジャパン女子代表はオープニングラウンド第1戦でドミニカ共和国を8-0で破った。
“開幕投手”に指名された谷山莉奈投手(埼玉アストライア)が、6回を投げて3安打9三振零封と好投。橘田恵監督が「秘密兵器」と呼ぶ右腕が、国際大会デビュー戦で期待通りの仕事をした。
「なかなかリズムがつかめず、守備から流れを作れなかったです」と真っ先に反省を口にした谷山だが、結果は文句なしだ。慣れない硬いマウンドにも「力加減と足のつき方は後半ちょっとずつつかめました」と徐々にアジャストしていった。
直球の球速は115キロ前後ながら、カーブ、スライダー、シンカーを操り、抜群の制球力を誇る。プロ3年目の昨季、防御率1.59でタイトルを獲得した期待の星。指揮官は「ここ1、2週間バランスが崩れて不安があったようなので、早く不安を取り除いてあげたかった。1日でも早く大黒柱になってもらいたいので、先に先発して準備をさせたかった」と開幕戦を任せた狙いを明かす。大舞台で好投した谷山は「いい意味で消化できました。自信を持って次の試合に投げたいです」と吹っ切れた表情だ。