侍19歳逸材にブレークの予感 専門家が称えた“鬼メンタル”「推薦しただけのことある」

ソフトバンク戦に先発した侍ジャパンサポートメンバー・篠原響【写真:小林靖】
ソフトバンク戦に先発した侍ジャパンサポートメンバー・篠原響【写真:小林靖】

西武・篠原が先発で1回無安打2奪三振…新井宏昌氏がチェック

 堂々たる投球に、確かな将来性を感じた。野球日本代表「侍ジャパン」の篠原響投手が23日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で行われたソフトバンクとのWBC壮行試合に先発。サポートメンバーとして招集された西武の19歳右腕が、1回無失点と上々の“侍デビュー”を飾った。

 正規メンバーを差し置いての先発マウンドでも動じない。先頭のダウンズは150キロの直球を4球続けて追い込み、最後はスライダーで空振り三振。柳町にはファウルで粘られた末に四球で歩かせたが、続く正木は右飛に仕留めた。最後は栗原をチェンジアップで空振り三振。直球は最速153キロを計測した。

 昨季日本一のソフトバンク打線を相手に、1回を無安打2奪三振無失点。現役時代に通算2038安打をマークした野球評論家・新井宏昌氏は「いい球を投げていましたね。真っすぐがいいですし、好打者から切れのいい変化球で2つ三振を取った。真っすぐがいいから、元々いい変化球がより効いている」と賛辞を惜しまなかった。

 柳町に与えた四球についても「際どいコースを突いていました。審判によってはストライクでもおかしくない。コントロールで崩れるタイプでもない」と制球面も評価。「いいものを持っている。西武の西口監督がサポートメンバーに推薦しただけのことはあると感じました」と続けた。

 投球面だけでなくメンタル面にも注目する。「西武で先発するのとは意味が違う部分があります。ジャパンのユニホームを着て、大勢の観客の前で、正規の代表選手を差し置いて先に投げる。メチャクチャ緊張してもおかしくない状況で、しっかり投げていました」。多くの野球ファンが注目する一戦で、本来の投球を披露した姿を称えた。

「ローテーションに入っていいものを見せてもらえたら」

「かなりの緊張感があったと思いますけど、立ち上がりからいい球を投げて、しっかり三振を2つ取って無失点で帰ってきた。プレッシャーにも負けずに自分の力を出して終われていたと思います」

 福井工大福井高から2024年ドラフト5位で入団したホープ。新人だった昨季は、2軍で16試合に登板して8勝5敗、防御率2.20と安定した成績を残した。シーズン終盤には1軍昇格を果たし、9月7日のロッテ戦(ベルーナドーム)で初登板初先発。敗戦投手になったものの、貴重な経験を積んだ。

 2年目の飛躍を期す19歳。新井氏も「うまくはまっていければ、西武で先発ローテーションの一角に食い込んでいける可能性はあります。ぜひともローテーションに入り、いいものを見せてもらえたらと思います」とブレークに大きな期待を寄せる。

 身長178センチは投手としてそこまで大きくないものの、最速156キロを誇る直球に加えて、切れのある多彩な変化球は魅力十分。今回の侍ジャパンでの経験は、右腕にとって大きな自信になったはず。低迷するチームのカンフル剤となる可能性を感じさせる20球だった。

(尾辻剛 / Go Otsuji)

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