少年だった大谷翔平がテレビの前で抱いた思い 絶頂期で迎えるWBC…託される“新たな役割”

大谷翔平【写真:ロイター】
大谷翔平【写真:ロイター】

WBCでは登板回避を決断…指名打者として侍ジャパンの連覇を目指す

 野球日本代表「侍ジャパン」の大谷翔平投手(ドジャース)は、指名打者一本でワールド・ベースボール・クラシック(WBC)連覇を目指す。昨季はドジャースを球団初のワールドシリーズ連覇へ導き、3年連続4度目のMVPに。真の世界一の選手として臨むが、その向上心は強いままだ。

「ワールドシリーズで勝つのも、WBCで勝つのも、MVPになるのも、1回なればいいものではないと思うので。継続して初めて周りが評価してくれるのかなと思う。1回よりも2回の方がいいですし、2回よりも3回の方がいい。そういう感じで積み重ねることが大事なのかなと思います」

 侍ジャパン2度目のWBC連覇をかけた国際大会は、投手や二刀流ではなく、DH登録となった。右肘手術明けだった昨季は、ポストシーズンの10月末までフル回転。リハビリが明けた今季は先発ローテーションの軸と期待され、「あと8年は投げたい」との大谷本人の意向を踏まえての決断となった。



【現地レポート】大谷翔平が漏らした「やっぱり難しい」の真意 番記者が感じた”意外な決断”に滲む無念と覚悟

「去年も後半からしか投げてない。まずは1年間回って投げた後に、(WBCの)タイミングが来れば、僕も含めて違ったんでしょうけど。やっぱり今の段階では難しいのかなと。納得はしてます」

 チームの勝利のために全身全霊をかけて戦うのが身上。言葉の端々に、どこか無念さがにじんだ。

大谷翔平【写真:荒川祐史】
大谷翔平【写真:荒川祐史】

「満足したら終わりだと思う。そう思った時に辞めればいい」

 二刀流での躍動は見られないが、楽しみな一面もある。「キャプテン」として引っ張る姿だ。記憶に新しいのは2023年WBCの決勝・米国戦前のミーティング。「憧れるのをやめましょう。憧れてしまったら越えられない。きょう一日だけは、彼らへの憧れを捨てて、勝つ事だけを考えていきましょう」と宣言。チームメートの士気をあげ、侍ジャパンを優勝へ導く象徴的なスピーチとなった。

 大忙しの二刀流ではなく、野手一本ならチーム全体を見渡せる。今大会には史上最多メジャー8選手が集結。チーム平均年齢は28.6歳だ。他の日本代表メンバーについて「勉強中です。まずはグラウンドの中でコミュニケーションを取るのが一番いい」と語る31歳の大谷は、背中でも言葉でもチームの牽引役を託される。

 侍ジャパンがWBCを連覇した2006、2009年は、まだ小中学生だった。「僕自身が一番野球が楽しい時期に見させてもらった。いつか自分がここでプレーできたら面白いだろうなと。1つの夢として思っていた」。その戦いをテレビで見守ったことをハッキリと覚えている。

「満足したら終わりだと思うので。現時点でそうは思ってないですし。逆に言えば、そう思った時に辞めればいいのかなと思います」

 少年時代に憧れた舞台に、野球選手としてピークを迎えて立つ。WBC連覇への挑戦を心待ちにしている。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)



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