小園、3番でも存在感 元盟友の12球目を安打「粘り強い野球を僕から見せる」
昨年U-18W杯でともに戦った明大・磯村から2安打2打点
高校野球日本代表の侍ジャパンU-18代表は、9月3日から宮崎で行われる「第12回 BFA U18アジア選手権」に向けて、29日に東京都内のグラウンドで合宿5日目に臨み、明治大学との練習試合に4-4で引き分けた。前日の大学日本代表戦に続き、この日も小園海斗内野手(報徳学園)が打席で魅せた。
3点リードで迎えた4回。先頭で打席に立った3番・小園は、フルカウントからの6球目をセンターへ弾き返した。これに4番・根尾昂(大阪桐蔭)が一塁内野安打で続き、2点を返すことに成功。U-18打線に活気が生まれた。
「僕が出れば後ろもいいバッターがいるんで、絶対つなぐ」という意識で臨んだという打席。「僕が出れば足にも自信があるんで、足でもいけますし、そういうところでチャンスを作りたいなと思っていた。いい形でつながったと思います」という狙いを、見事実践してみせた。
さらに、2点リードに広げられた直後の5回2死二塁では、追い込まれてから6球ファウルで粘り、12球目を右前に運ぶタイムリーとし、再び1点差に詰め寄った。決して簡単にアウトを受け渡さないという意地。「そういうのがすごく大切になってくると思う。日本の野球というか、粘り強い野球を僕から見せていきたいと思います」と力強く言い切った。
実は、この2安打には別の喜びも込められていた。4回から明治大のマウンドに上がったのは、昨年U-18ワールドカップをともに戦った磯村峻平。「試合前に話した時に、今日投げるって聞いたので、絶対に打ちたいなって気持ちがあった。楽しんで勝負できました」と屈託なく笑うが、磯村相手に2打数2安打2打点の“圧勝”という形で成長の足跡を見せた。
昨年のワールドカップでは、韓国に敗れて決勝進出を逃した。その時の悔しさは今でも忘れないようで、2連覇を目指す今大会でも「韓国に勝たないと」と繰り返す。韓国の印象について「ピッチャーもすごかったんですけど、バッティングがすごく強かった。U-15の時に戦った台湾もそうですけど、すごく打撃の強いチームというイメージが強い」と話す。一筋縄ではいかない相手だが、優勝を掴むためには避けては通れない道。「そういうチームに勝っていくと優勝に近づくと思うので、厳しい戦いをとっていきたいと思います」と、心はすでに戦闘モードに入っているようだった。
(Full-Count編集部)