WBC活躍の吉田正尚を待つ“過密問題” 指揮官は絶賛も…米記者が懸念する背景

チームの外野陣は“過密状態”も…指揮官「機能させるのは私の役目」
野球日本代表「侍ジャパン」の吉田正尚外野手(レッドソックス)が、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で圧倒的な打棒を見せている。米メディアは、吉田の躍動を称えるアレックス・コーラ監督の言葉とともに、レッドソックスが抱える外野手の“過密問題”と起用の難しさについて指摘している。
MLB公式サイトは8日(日本時間9日)、吉田を取り上げたイアン・ブラウン記者の記事を公開した。同記者は、ここ3日間、コーラ監督はWBCでの吉田の映像を見ることから1日をスタートさせていると紹介。吉田は1次ラウンド3試合で10打数5安打、2本塁打、6打点の活躍を見せているが、「彼が打っていることに、なぜみんなそんなに驚くのか分からない」と、コーラ監督のコメントを伝えた。
指揮官は、メジャー1年目となった2023年シーズン前半の吉田の活躍を引き合いに出し「彼が健康だった時は、メジャーでも最高の打者の1人だった」と賛辞を贈った。右肩の負傷に苦しみながらプレーを続け、2024年シーズン終了後に手術を受けたことにも言及。「昨シーズン終盤、あのように復調できたのは素晴らしいことだった。オフシーズンも通常通りに過ごすことができたしね」と吉田の復活に手応えを感じているようだ。
一方、同記者はレッドソックスの外野陣が飽和状態だと指摘。「ボストンの外野陣は、単に才能ある選手で混み合っているという状況ではない。過密状態なのだ」とチーム事情を説明した。レッドソックスからはロマン・アンソニー外野手(米国)、ジャレン・デュラン外野手(メキシコ)、セダン・ラファエラ外野手(オランダ)、ウィルヤー・アブレイユ外野手(ベネズエラ)ら主力がWBCに出場している。彼らがチームに戻ってきた際、吉田が好調であっても、出場時間は限られてくるだろうと推察した。
指名打者(DH)での起用も考えられるが、その枠にはデュランやアンソニーが入ることも想定される。代打としての起用なら、5年9000万ドル(約142億円)は高すぎると指摘したうえで、他の外野手が負傷した際の「高コストの保険」という側面も持っていると伝えた。
難しい起用を迫られるコーラ監督だが、「それはこれから分かることだろう? このリーグでは打てる選手がいれば必ず起用する方法が見つかるものだ」とキッパリ。「ここに良い選手が揃っていることはいいことだ。それを機能させるのは私の役目だ。うまくいくようにさせるよ」と前を向いた。
記事では「彼はそこ(WBCの舞台)が好きなんだ。彼はここ(ボストン)も好きだよ」と、指揮官が吉田に送ったエールも紹介。コーラ監督は、心身ともに充実した状態でチームに戻ってくる背番号7の合流を心待ちにしているようだ。
(Full-Count編集部)